二年前に吉本興業のお笑い芸人さん、グッド良平さんを案内して久しぶりに樹海へ行ってみたときのお話。探索の後で、樹海について良平さんと私が語るトークイベントに出ることができた。この時は、赤池のあたりから入り、樹海の中を通る廃登山道を歩いて、樹海の奥地にある乾徳道場を経由して、富士山の精進口登山道を通って一周して戻るというルート。

 

道の分岐に立っている古い時代の道しるべ。

 

探索日は2017年8月16日だったのだが、霧がかっていてほどよく涼しく、食べられるキノコのタマゴタケがたくさん出ていた。通常は猛毒のドクツルタケ天国(地獄?)。そもそも樹海に50回くらい入っているのに、タマゴタケに遭遇するのは初めてで、しかも出まくりなので驚いた。

 

タマゴタケおいしいキノコだけど、もっと黄色っぽいタマゴタケモドキは猛毒なので注意。樹海は国立公園内なので、生き物の採取はそもそも禁止。一応指摘。

 

上人穴のあたりで少し休憩。このあたりには、精進洞窟群といって無名も含めて複数の洞窟がある。

 

そんな中の一つ、窪みと洞窟の中間くらいの穴に入ってみると。

 

結構な大きさのこんもりしたツキノワグマのうんこと遭遇。しかもそんなに時間が経っていない。クマが寝床として使っていたようだ。こころなしか獣臭くもある。洞窟をのぞいたときに、出合い頭で遭遇しなくて本当によかったけど、滅茶滅茶へこんだ。

 

下側にはたまり水もあったけど、確実に汚染されているので近づかない。

 

気をとりなおして、道を見失ったり、また見つけたりしながら、乾徳道場に到着。

写真はグッド良平さん。

ここの詳細については以前ブログでも書いたが、江戸時代には富士山信仰の修行場(兼、宿泊所?)で、いまの建物は戦後に日蓮宗系の夫婦が修行のために昭和33年ごろに再興して住んでいたものの、2011年から13年ごろには空き家となって現在に至っている。精進口登山道を使い、オフロード仕様の車で通っていたけど、その車も今はなくなっていた。

 

「乾徳道場」の看板もなくなっていた。

 

一方で、「祈りの言葉」は残っていた。

 

声をかけてみたけど、やっぱり無人だった。

 

道場の石碑群と精進御穴日洞という洞窟。昔はトタンで入り口がふさがれていた。今は自由に入れるが、クマのうんこと遭遇したばかりなので、さすがに入る気にはなれない。

 

乾徳道場と精進口登山道を結ぶへのアクセスルート。