次はコンクリート製で二階建ての鍛工場について記載する。探索時には解らなかったが、後日、陸軍航空工廠の資料でこの施設が鍛工場だったことが判明した。米軍時代にどのような使われたかは現時点では不明。出入り口の「ランドリーゲート」の近くにあることから、洗濯関連の工場であった可能性もある。工場には、鋳物工場と同規模の煙突もついている。写真は南側から撮影。一般論として鋼鉄などの金属を加熱し、叩いて(鍛えて)加工すると硬く強度があるものとなる。航空機の原料加工には欠かせない工場だ。
工場を北側から撮影。歩いているのは週末探検隊の仲間zunn氏 。
一階にあった木造の機械操作室。地面のコンクリートも非常に厚く、重量物にも耐えられるようにしっかり作られていることが分かる。
そして一階に存在した高さ3m級の巨大な機械。金属を鍛えた機械かもしれないが、個人的には鉱山で圧縮空気を作るコンプレッサーにも似ていると思った。もしそうだとするならば、金属を熱する際に、大量の空気を送る目的かもしれない。
巨大な機械が薄暗い空間で、静かに鎮座していた。
横アングルで撮影。
2階から1階の機械群を撮影。さまざまな機械が組み合わさっている。機械がある場所は2階天井まで吹き抜けになっているため、空間にとても余裕のある構造となっている。
別の機械。目的は全く分からない。
一方、二階には遺留物などは存在しなかった。昔の侵入者が落書きをした跡と、サバイバルゲームに使われたBB弾が大量に落ちていた。廃墟を探索し、記録することを目的としている自分としては、廃墟での落書きやサバゲーは遺構の破壊にもつながるため、はっきりいって好きではない。ここに限らずガラスや壁などが破壊された跡も良く見かける。正直やめてほしい。