読んだ本2021年4月その2 宮大工 西岡常一の遺言:山崎佑次 著 | たまに書きます

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基本的に無益な情報を。12年に渡る中国の黒龍江省暮らし(うち3年ちょい北京)に終止符をうち帰国、次の一歩(台湾方面)に踏み込もうとするタイミングでコロナ蔓延、鎖国により足止め。困り中。どうにもならん。

法隆寺の昭和の大修理、薬師寺伽藍復興に携わる

宮大工棟梁の西岡常一さんのドキュメント。

インタビューと現場の様子などを織り交ぜた記録。

 

薬師寺の金堂、西塔、中門、玄奘三蔵院など、この方の手によるもの。

マジもんの伝説の棟梁。

 

日本には使用できるほど長くできるヒノキがないので

台湾まで伐採に行く、と。

当時は台湾には樹齢2000年を超える木がまだまだたくさんあったそうです。

法隆寺を作ったときに使用したヒノキが樹齢おおむね1200年、それから現代まで約1300年。

台湾のヒノキは2500年程度のものが当時はとれたらしいので、それを薬師寺復興には使用したそうです。

 

決してテクニカルなことが書いてあるわけではないので

普通の方が読んでも十分に楽しめると思いますが

おそらく木工をされている方はこの本に書かれていることが

より一層理解できるんだろうなと思いますし、大工さんなんかはもう喜んで読まれるのだろうなと思います。

 

聞いておいた方がよい年長者の人生観、仕事観、みたいなものがうかがえます。

 

ものづくりが好きな方、特に木工が好きな方はぜひ。

DVDなんかもあるみたいですね。機会があれば見てみたいです。