法隆寺の昭和の大修理、薬師寺伽藍復興に携わる
宮大工棟梁の西岡常一さんのドキュメント。
インタビューと現場の様子などを織り交ぜた記録。
薬師寺の金堂、西塔、中門、玄奘三蔵院など、この方の手によるもの。
マジもんの伝説の棟梁。
日本には使用できるほど長くできるヒノキがないので
台湾まで伐採に行く、と。
当時は台湾には樹齢2000年を超える木がまだまだたくさんあったそうです。
法隆寺を作ったときに使用したヒノキが樹齢おおむね1200年、それから現代まで約1300年。
台湾のヒノキは2500年程度のものが当時はとれたらしいので、それを薬師寺復興には使用したそうです。
決してテクニカルなことが書いてあるわけではないので
普通の方が読んでも十分に楽しめると思いますが
おそらく木工をされている方はこの本に書かれていることが
より一層理解できるんだろうなと思いますし、大工さんなんかはもう喜んで読まれるのだろうなと思います。
聞いておいた方がよい年長者の人生観、仕事観、みたいなものがうかがえます。
ものづくりが好きな方、特に木工が好きな方はぜひ。
DVDなんかもあるみたいですね。機会があれば見てみたいです。