肘骨折生活を乗り切る!〜回復は患者自身の覚悟で変わる〜 | 骨活・妊活・脳活・温活!産前産後・更年期・すべての女性にセルフボディメンテナンス&セラピーを提供する助産師 白木和恵公式ブログ

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橈骨頭骨折の手術後にスムーズに回復して、
早く自分本来の生活に戻るためには、
長い道のりを焦らず、くじけず、
確実に進む必要があります。


橈骨頭骨折に限らず、
上腕骨・橈骨・尺骨骨折で、
肘のギプス・シーネ固定をある程度の期間した場合
最終的に、肘が伸び切らずに
少し曲がったままになる方が多いんです。
日常生活動作はかなり不自由だし、
ちょっとした角度で痛みが出る生活に。
回復期になんとか完全伸展まで辿り着き、
心地いい肘で暮らしたい。


損傷の程度によっては、
回復に限界がある場合もあるでしょう。
それでも、できる限り機能を回復させて、
骨折後の長い人生を
笑って、心地よく暮らしたいものです。


そのために、まずは、
医療の状況を知り、頭を整理してから、
どうするかを考えましょう。


◉骨折からの回復とは?

骨折からの回復とは、
単に骨折部位が再生してくっつくことではなく、
日常生活動作、仕事、
親しんでいたスポーツや趣味が、
骨折前と同等にスムーズにできるようになること。
または、それに限りなく近づけること。


◉整形外科医の仕事と思考

整形外科医の仕事は、骨の大工さん。
折れた骨をくっつけたり治したりする専門家。
関心があるのは、
元通りに、きれいにくっつけられるかどうか。
骨折手術=芸術作品づくり。
知識・経験・テクニック・センスを最大限発揮。


橈骨は骨が細く、くっつけるのは細かい作業。
神経損傷が伴えば、さらに細かくなる。
肘専門医に必要なのは繊細さとセンス。
医師に求めるのはここ!


その後の機能回復は、リハビリテーションと
長い期間の患者自身の日々の努力に委ねられます。






◉骨折手術後の理学療法の現実

けが→受診→骨折診断→入院・手術→退院の流れ

けが→受診→骨折診断・手術か温存治療か判断

これはレントゲンを見ればわかります。
問題は、手術適応の場合、
すぐに入院・手術にならない場合が多々あること。
骨折が多い1月は、手術件数も多く、
しばらく自宅で手術待ちを強いられる場合が。
少し動いただけでも痛いし、不安だし、
骨折した部分はすぐに修復に向けて変化を始める。
手術適応だと確定診断がついたら
一刻も早く手術したい!


入院・手術→退院。

橈骨頭の単純骨折の場合、
入院・手術・退院の流れが
とても速い!
手術後、抗生剤点滴が終われば、
しばらくはシーネ固定をし、
時間の経過による回復を待つのみ。
次の受診は1週間後。
自分ではできる範囲で動かすけど、
理学療法士がリハビリをする時期ではない。
医療的にやることがない=保険点数が取れない。
だから、外来通院での経過観察に切り替えます。
一般的に、肘周辺単純骨折の場合、
入院は1週間、早ければ3〜4日。
手術後麻酔が切れた後の激痛は数日続くので、
せめて3〜4日は入院できるとありがたいところ。


医療施設にもそれぞれ事情が…

私は手術の次の日の朝に退院。
藤田保健衛生大学病院整形外科の手術日は
週に2日で、私の受診日の次の日でした。
成人の日を挟む連休明けで手術がたくさん入ってた。
私の手術は来週に持ち越されそうになり、
そこはナースとして担当医に交渉。
担当医が手術室に交渉してくださり、
その日に入院、次の日手術に。感謝感謝。   
ですが、
予定ではない手術を入れ込んだため、
ベッドの確保が難しかったというわけです。
入院前は3〜4日入院で週末退院という話でしたが、
入院した途端に担当医とナースが来て、
担当医が済まなさそうに、
白木さんにお願いがあります… と。
ナースであるが故に事情が透けてみえます。
しかし、手術の次の日の退院は、正直むごい 笑


余談ですが…
当時の整形外科病棟8人部屋入院患者は、
糖尿病や認知症の高齢女性が骨折を伴うパターン。
この人達は糖尿病の治療、透析、骨折リハビリで
保険点数が取れる患者。
でも、リハビリをサボる話ばかりしてる。
愚痴や不満、奇声、家族を罵倒…
この方々の医療費の多くは私達が払ってる。
その有り難みはなさそう。
リハビリは一生懸命やってくださいよ〜  
これが大学病院の整形外科病棟の現状。
国民健康保険の最大の害がここにあります。


②骨折後のリハビリテーションの現実

一旦退院した手術後の患者は、
手術をした医療施設に通院しながら
リハビリができるもんだと普通に思っています。
残念ながら、
大学病院等では
通院患者のリハビリは
やっていません。
入院患者だけで手いっぱい!
だから、
医師がリハビリを始めましょうって言うのを
黙って待ってると、
放ったらかしになるかも知れません!


関節固定により拘縮が起こるタイムリミットは
骨折から1ヶ月間。

この1ヶ月間、痛くても動かせる範囲で動かす。
それが、関節可動域のその後にかなり影響します。
それ以上固定が続くと、
伸び切らない肘になるかも知れません。
にも関わらず、そういうことをきちんと伝えない。
できるだけ動かしてくださいね〜    程度。
それはなぜか?
骨をくっつけるのが仕事だから。
患者の回復や社会復帰、人生には関心がなく、
そこは医師の責任ではないからです。


良心的な整形外科医なら、
退院後の最初の受診あたりで
「リハビリがご希望なら
ご自宅近くのクリニックに紹介状を書きますよ。」
と言ってくれます。
患者はそこで初めて、
「え?リハビリはここではやらないの?」
と、その事実を知ることになります。


患者は、どこのクリニックのリハビリがいいのか
情報がないから、
近所のクリニックに紹介状を書いてもらう事に。


そうやって、骨折手術後のリハビリは、
全く手術とは関わりがない近隣クリニックに
丸投げされる結果に。
経験も実力も差がある理学療法士、
患者は選ぶこともできません。


日本の医療は保険点数で決まります。
点数が取れないもの、低いものは
切り捨てられます。
そうしないと病院が潰れるから。
重度の障害の場合、改善が見込めないと判断すると
その患者を受け入れない場合も。
結局は、よさそうに見える国民健康保険が
国民の首を絞めている。



骨折して手術適応と確定診断がついたら
◉退院してからリハビリはできるか早めに確認
◉できないなら、近隣のリハビリ専門病院をリサーチしておく

骨折して手術ではなく温存療法と決まったら
◉回復期にリハビリはできるか早めに確認
◉できないなら、近隣のリハビリ専門病院をリサーチしておく。


自分のからだをどうするかは、
自分の人生。
自分で決める。


私は医療施設でのリハビリをやらず、
ヤムナプラクティショナーの理学療法士、
林由依さんと、
ヤムナスタジオで鈴木智さんに
お世話になりながら、
自分自身での肘リハビリ生活を送り、
肘の機能が回復できたわけです。感謝。


◉回復の個人差の根本的原因

肘骨折からの回復には個人差があります。
個人差を生む原因は、
年齢、元々の骨質、損傷の程度、手術の良し悪し、
リハビリ頻度、リハビリ内容などなど…
いろいろありますが、
ご本人に、
本気で機能を回復させるという
覚悟があるか否か?
そして、
自分のからだに
感謝の気持ちがあるか否か?
これが一番大きいと感じます。


なかなか関節可動域が改善しない、
痛みが取れない、しびれが取れない、
仕事ができない…  
ないないばかり、愚痴ばかり。
骨折からの回復は一進一退ながら、
長い目で見ればゆるやかによくなっているのに、
それに目を向けず、
骨折前の自分と比べて、焦って、いらいらして、
不満ばかりを言葉にする。
今、生きて、食べて、動いて、仕事ができる
という事実に、感謝の気持ちがない。
そういう方は、よくなりませんし、
周りの人も助けようという気持ちが失せてきます。


先が見えない不安は誰よりもよくわかります。
骨折は痛みと心身のストレスがかなり強く、
落ち込み方が凄まじい。


ひとり暮らしの単価報酬で生活する私、
生命保険は数万円支払われただけ。
それでも、落ち込んでる暇はありません。
働かざる者食うべからず。
シーネ固定をしながら、仕事復帰。
生きるために、肘の機能回復のために、
ボディケアトレーナー・セラピストで
あり続けるために、
必ず、肘が完全伸展するまでやり通すと決めて、
泣き言は言わずに、黙々とやりました。
時間もお金もそのために投資。


毎日のゆるやかな回復と変化、
今まで気づかなかった動作分析ができ、
得たものは計り知れず、
とても地味ながらエキサイティングな毎日。
生きていることのありがたみを日々実感。
本当におもしろい経験でした爆笑


だから、肘が痛い中で、
今後同じように骨折した方の助けになれればと
詳細に書き残しました。


信頼できる治療家・セラピストに
力を貸してもらい、助けてもらうとしても、
患者本人が被害者マインドで他力本願なら
残念ながら、よくなりません。
仕事を休んでリハビリに通ってるだけで、
努力してる気になってる方が
どれだけ多いか…


◉結論

*現状をきちんと受容し、未来を見据える。

*自分のからだに自分で責任を持ち、本気で機能を回復させると覚悟、決心する。

*クオリティの高い情報とケアはどこで得られるかをリサーチする。

*1日1日、自分でできることを精一杯やり、自分のからだを愛おしむ。

*緩やかな改善、小さな変化を心から喜び楽しみ、笑って今を生きる。

*ポジティブな思考と言葉で生きる。


それが、
肘骨折から早く元の生活に戻り、
その経験を糧にして、
より幸せになる近道。
幸せは自分で勝ち取る。
からだはやったようになる。

本気で
セルフボディケアをやりたい方、
お待ちしてます。