宮島女子リーグはシリーズ5日目。


今日は朝から雨が降り続くあいにくの天候に。


しかしそんな曇天ムードを吹き飛ばしてくれたのが、
1Rに登場した福岡104期の竹井奈美選手


4コースからスタート一気のまくりを決め、
デビュー初1着を飾りました。


女子リーグ@cafe

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たくさんの拍手に包まれてピットに帰ってきた竹井選手。


すると息つく暇もなく関係者に呼び止められ、
カポックを着たまま走っていった先は救助艇。


喜びの余韻がさめる余地もなく、
すぐさま水神祭が始まりました。


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九州地区から太田選手、香川選手、藤崎選手、
川野選手、梅崎選手、寺田選手の6人が参加。


大時計前に移動してお祝いの儀式がスタートです。


女子リーグ@cafe

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朝早くから駆け付けていた多くのファンが温かい拍手を送り、
竹井選手は水面に浮かびながら一生懸命歓声に応えていました。


このあとしばらくして引き揚げ作業を開始。
女子リーグの水神祭はたいてい大乱戦にもつれ込むのですが、
珍しくスムーズに儀式は進められていきました。


しかしこれで終わったかと思った矢先、



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突如「キャー!」という甲高い悲鳴があがり、
水面へ転がり落ちて行ったのは梅崎選手。


さらにこのあと寺田選手も水面へ。
太田選手が次々と若手勢を放り込み、
水神祭を大いに盛り上げてくれたのでした。


そして主役の竹井選手に代わって
救助艇の上でファンの歓声に応えていたのは、


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今節のシリーズリーダーでした。



竹井選手は今年5月にデビューし、今節が通算10節目。
これまで2着3本、3着10本とコンスタントに連絡みし、
通算75走目でデビュー初1着の日を迎えました。


竹井選手おめでとうございました。



さてそんな水神祭に沸いた今日のピットですが、
しばらく時間が経ってから
印象的な表情を見せていたのが寺田絵理香選手でした。


寺田選手は1Rに出場し、
竹井選手のまくりを浴びて4着に敗退。
後輩の背中を追う苦しいレースになりました。


それでも彼女は自ら率先して水神祭に参加し、
笑顔で同県の後輩を祝福し、一緒に水面へ落ちていました。


しかしその内心は「複雑でした・・・」といいます。


スタートで立ち遅れる不甲斐ないレースをした自分に苛立ち、
後輩に先を越されたことにショックを受け、
「めちゃくちゃ悔しい・・・」と頬を紅潮させていました。
彼女のこんな表情を見たのは初めてのような気がします。


闘争心により一層火がついた彼女は、
「明日絶対勝ちます!」とかなりの気合入り。


今日の1Rは竹井選手にとって思い出のレースとなったと同時に、
寺田選手にとっても大きな転機となるレースになったと思います。


明日の寺田選手は1Rと6Rに登場。
どんなレースを見せてくれるのか目が離せません。



というわけで準優勝戦の結果により、
ファイナル進出メンバーは以下のとおりとなりました。


【優勝戦12R】
1.香川 素子 (優出29回目、優勝3回)
2.佐々木裕美 (優出22回目、優勝3回)
3.淺田千亜希 (優出119回目、優勝30回) 
4.池田 明美 (優出27回目、優勝4回)
5.土屋 千明 (優出11回目、優勝0回) 
6.向井 美鈴 (優出48回目、優勝7回) 


香川選手は自身5回目の優勝戦1号艇に。
優勝となれば昨年1月大村戦以来、
約1年10カ月ぶりの通算V4となります。


また宮島女子リーグといえば、
デビュー初Vのメッカとしても有名。
90年の柳澤千春選手や94年の寺田千恵選手をはじめ、
05年の三松直美選手、07年の三浦永理選手など、
最近20年で8人もの初Vを生み出しています。
今年は土屋選手にその期待がかかります。


そして大きな注目を集めるのが淺田選手。
事故率オーバーで来年の女子王座出場が危機的な状況にあり、
リーグ戦優勝での優先出場権獲得を目指します。


今日は準優レース後からすぐに明日の準備に取り掛かり、


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ペラ調整室から半分外へ身を乗り出しながら
プロペラのチェックに余念がなかった淺田選手。
研ぎ澄まされたような勝負師の表情が印象的でした。


宮島女子リーグはいよいよ最終章へ。
果たしてどんなドラマが用意されているのでしょうか。