闇があった…
上も下もなく、ただ闇に漂っていた…
いつからこうしていたのかさえ分からない…
…儂は死んだのか?
あの戦で…
戦?…大阪…あの…大阪夏の陣!
思い出した!

儂の名は明石全登
あの夏の陣で大阪を守り、船場から家康めの陣に突撃し…そのまま…
そうか…また、守れなかった…
宇喜多の殿の帰還も…
数万のキリシタン信徒も…
幸村はじめ、大阪に集ったあの武将達も…
豊家の若君も…
何より、我らを送り出した、あのあどけない笑顔の信徒の子供達も…
何も守れなかった…
この闇は、何も成し遂げられなかった儂にとって、贖罪であり、主の最後のお慈悲なのかもしれん。
主の御心のままに…
しかし主よ!
出来うるならば、我に贖罪の機会を!
戦で我らが死ぬのは当然!
しかし、戦を望まぬ子らには…
せめて、あの子達の行く末に、いくばくかの贖いを!
何卒!何卒…
突然、光が現れた!
『その心に偽りはないか?』
誰だ!…もしや主か?…マリア様か?
『誰でもよい…その心、子供達の為、その身を贖罪に捧げるというのはまことか?』
まことなり!
恐らく大阪で儂らは敗れたろう。
それは致仕方ない。
しかし!若や豊家の若君、何よりあの子らに何かを!
儂らを慕ってくれ、儂を支えてくれた、あの子供達に…せめて…
『…その心、感謝の心こそ必要。汝の望みを叶えよう。丁度この国の担当を探していた所…』
担当?
『汝はこの時より、贖罪なされるまで我が主人となり、子供達に幸福を届ける事を使命とせよ…』
光がおさまる
すると、そこには大きな鹿が…

…鹿の御姿をお借りとは?
『私は主ではありませんって…あなたにはこの国のサンタになって頂きます!姿も似てるし、子供好きみたいだし、好都合です♪』
鹿がしゃべった!
『鹿じゃありません!トナカイですよ御主人様』
儂が主人?まあ、よい!
主より贖いの機会が与えられたのなら、身命を持って主に尽くすのみ!
『…まあ、おいおい説明しますよ♪練習はしてもらいますがね!さ、乗って下さい!』
忝ない!戸中井殿!

日本にサンタさんが来る様になったのは、彼が修業を終えた時からだとさ♪

メリークリスマス❗
全ての子供たちが幸せになりますように🎵