東京での夏休み06 | camouflage

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いつもの通り




君と僕は ある高層ビルの中で 絵の個展を見ていた。



君は、



「サジンポンゴッカテ」



と言った。



君は 言葉を短かく話して、分かりやすく伝えようとしていた。



それは ソウルでも同じだった。



君が言ったことは 分かりやすく 簡潔だった。



ヒアリングが 初めての僕に 君は優しく意志を示してくれた。



初めてハングルを聞く僕が、何故か 聞き取れていた。



インスピレーションが効いていたのか 勉強の成果か、君の意志が伝わっていた。



「サジンチグヂャ」



と僕は言い、最上階で君と並んでの写メを撮った。



君は満面の微笑みを浮かべていた。



あの写メは 僕が大好きな君の笑顔だ。



何故 あのような笑顔を 君がしたのか、鈍感な僕には気が付かなかった。