マーガレットホテル271 | camouflage

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いつもの通り

馬鹿、早く遊行寺の坂、行かねーと
遅刻しちまうよ

だって、急に催してきてさ

うるさい、ほら、走れ走れ!

聡は、結構なスピードで、Hが終わった二人、秀俊とチェファと遊行寺の坂へ連れて行ってた

ちょうど、8区の選手が走ってくる直前に坂に着いた

有福!
大差ついてる!
頑張れ~!

もうすぐ戸塚だぞ!

聡たちは、8区のランナー有福という選手が通り過ぎたあと、秀俊を怒っていた

もう、欲望のまんま動くんじゃねえよ
ギリギリだったじゃねえか!

だって仕方ないじゃないか、やりたくなったんだから
階段の陰でヤったんだ
スリル満点だったよ

チェファも見つかるんじよないか、とヒヤヒヤして、気持ち良かったよ、聡先輩

馬鹿!

俺と綾奈より、ひどい、本能で動く二人に聡は頭に来た

監督に言って去勢してもらうぞ!

うわあ~、それは嫌だよ

応援のプラカードさえ、出せなかったじゃねえか、馬鹿野郎!
チェファちゃんもチェファちゃんだ
お前らは南の島のヌーディストビーチ行ってこいよ!

あ、聡、良い事言うなあ
卒業旅行、そういう場所行こうよ、チェファ

何か楽しそうだね、秀俊おっぱ!

あ、いかん、余計な事を言ってしまったと、聡は感じた
秀俊とチェファは、また調子に乗り始めた

聡にはまた地獄のような時間帯が始まった


一番ガ瀬監督は、赤水に聞いた

今、後ろとはどのぐらい離れてるんだ?赤水

29分47秒、30ぐらい離れてますね

8区の有福の顔はテレビでは、きつそうに映っていた

有福!あと少しで戸塚だ、粘れ!

有福くん、後ろは大差ついてるよ!
もう少しだよ!

綾奈も大声で叫んだ

あと、2km、有福も懸命な走りをする
懸命に腕を振り、新開まで繋ぐ事を考えている



鏡に言われて、新開は走る用意をしていた

新開、今年も区間賞狙って行こう

おう!そうするぜ!

新開は明るく振る舞っていた
鏡は新開の耳に顔を近づけて

区間賞取ったら、品川プリンスホテルで、やりまくろう
予約したの

新開は鏡の額にキスをした
鏡は新開の手をギュッと握った
新開もギュッと強く握った

新開、有福くん、来たよ!

よし、区間賞だ!

有福は懸命に走って、最後スピードを上げ、新開にタスキを渡した

頑張って~!新開!

新開は鏡の声を聞き、左手を挙げた

有福くん、良く頑張ったね

鏡たちは有福のケアをする
有福は男子マネージャーに担がれて、中継所の陰に消えて行った
テリトリーに着いたら、鏡たちは優しく有福の疲労を取る
有福はやがて息が楽になったらしく、落ち着いてきた
鏡は、有福にジャージを着せ、完全回復したら、テリトリーの撤収を始め、大手町に向かって行く事にした


ギョンヨンおっぱ、楽勝だね

後ろとは約10km離れている
よほどの事がない限り逃げ切れるな
青山学院は

新開くんで、とどめをさす、って事だね

いずみとギョンヨンは、横浜駅東口にいた
新開の応援に来ていた

2位以下は、ずーっと一斉スタートを繰り返してるな

だって、20分で関門締め切るのに、30分差がついてるもん

各中継所で一斉スタートばかりだ

それだけ、力ついたって事だね

あ、白バイが来たぞ!

新開くんだ!
ガンバレーッ!

新開は余裕があり、ギョンヨンたちの姿を見つけて、笑みを浮かべた
綾奈も続いて、姉たちに笑顔を見せた

いいぞぉーっ!青学ーっ!

ギョンヨンといずみは、力の限り叫んだ