祐平となずなは伊勢原市にいた
通り沿いのファミレスで、モーニングを食べていた
祐平も疲れの色は取れない
ファミレスを出て、しばらく歩いてたら車が2人の脇に止まった
「どこ、行くの?乗せてってあげるよ」
運転手がそう言ったら
「東京を目指しているんです」
「じゃあ、途中まで連れて行ってやるよ、乗りなさい」
と、言い、2人を後部座席に乗せた
運転手は明るい人で、2人とも安堵し、眠ってしまった
祐平が起きたのは、随分山の方だった
祐平は運転手の男からロープを手首とか足とか全身にゆわれていた
「お前はここで下ろす。この道は車がほぼ通らないんだ。良かったな」
そして祐平は口にガムテープを貼られた
「うぐっ、うぐっ」
男は祐平を車から引きずり出して、道路におろした
「じゃあ、元気でな。ケケケ、薬入りジュース飲ませてやったからな」
なずなはまだ寝ている
男は国道に戻り、スピードを上げた
そして、少し街から外れたラブホに車を入れ、部屋の感じが気に入った202番へなずなを抱いていれ、なずなを起こした
「…う、うーん、ここ、どこなんですか?あ!」
男は、
「たっぷり楽しもうぜ。有香ちゃん、だったかな」
と、笑いながら言った
ある歩いてきたカップルが同じラブホにやってかた
「ちょっとここで休もう」
と入って行き、この部屋良いよね、素敵と203
号を押した
そして部屋へ歩いて行った
しかし部屋のドアを開けようとしたら何故か開かない
「あれ?ここ203だろ?開かねえぞ」
「ちょっと待ってよ。2人で体当たりしようか?」
と、2人で開けようと試んでいた
203のランプは点滅を繰り返してる
「せーの!」
2人で体当たりを繰り返している
「くそっ!騙しか?」
12度目の体当たりでやっと開いた
で、2人が見た物は
服を脱がされたなずなに男が愛撫している所
「あ、こんばんは。すみません…、間違えました…」
男は慌てふためいて、部屋から逃げ出した
「くそっ!仲間呼んだか!ちきしょう!」
なずなは服で体を隠し、ありがとうございます、ありがとうございます、と泣き出した
これが新開と鏡が初めてなずなと顔合わせした初めての夜だった