「へぇ~、うちの野球部、夏の大会シードなんだ。すごいなあ」
太宰府東野球部は、去年秋の九州大会にも出場して、二回戦まで行った
何故か21世紀枠には選ばれなかったが
野球部は、四番でエースの新開英介のチーム
ほとんどの試合、新開が投げ、そして得点を稼いだ
チーム打率は1割2分2厘
勝つ時はほとんど一点差ゲーム
新開がいなかったら、初戦で負ける事が多かっただろう
「ほら、あそこで投げてるでしょ。プロのスカウトも来ているって」
もう少しで都府楼である
その近くを歩く綾奈
今日は早めに帰る
しかし辺りは暗くなっていた
…
気がつくと誰かが後ろにいる
綾奈の後ろを歩いてる
早足で歩くが、後ろの人間も早足になる
綾奈は走り始めた
足には自信がある
止まって後ろを確認すると、後ろを離れたようである
「ははは、お前には天誅を喰らわしてやる」
突然男が後ろから綾奈を羽交い締めにした
綾奈はしばらく抵抗したが、都府楼の芝の上に押し倒された
男は綾奈の唇を塞ぎ、無理矢理下着を脱がせた
「うーっ!うっ、うっ」
男もズボンを脱いだ
「お前!何やってんだ!」
聡?!
聡が現れ、男を蹴った
蹴り始めた聡は容赦なかった
男はぐったりするまで聡に蹴られた
綾奈は下着をはき、立ち上がっていた
「聡!もう止めて!」
聡は、ぬーっ、と粗い息を吐いて、男を蹴るのを止めた
「父さん?父さんじゃないか」
綾奈も驚いた
聡の父親は仰向けになりダウンしていた