星乃さん | camouflage

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いつもの通り





007 一転(1)

阿蘇のとある町、県立大阿蘇学園高校は、今季京都で行われる全国高校駅伝に出場出来るんじゃないかと目されていた

3年生のエース鹿島秀俊が、大阿蘇学園高校の陸上部を引っ張り、彼は10000m28分台前半を既に出している

彼は路線バスも走っているつづら越の坂道を走って登る
今日もひたすら峠を走る

同級生たちがバスの中から、声援を彼に送る

バスの中にいる、鹿島の彼女・中津留実南は峠のバス停で祖母と待ち、猿丸の家で3人で夕方まで過ごすのが日課だ

鹿島はひたすら寡黙に独りきり峠に達し、実南と祖母のとこまで走ってた

…あれ?今日祖母さんいないな

バス停には実南しかいなかった

「なあ、今日祖母ちゃんどうしたの?」

「ちょっと町まで行って来るって、すぐ帰るそうよ」

「じゃあ猿丸へ行こう」

2人はのんびり春の優しい日差しの中歩いていた

突然辺りにすごい大音響が鳴り響いた
爆発音か轟く

2人は地面に伏せた
2人はびっくした顔をし、起き上がった所、鹿島と実南がいる町の中心部からキノコ雲が上がっていた

「おばあちゃんとお父さんお母さんに電話が通じない!」

「俺ん家も通じない、どうしよう」



2人は逃げ出した
そして鹿島の横浜の親戚に電話が通じた

「テロリストの集団の仕業かも知れないってだ。あそこの町は政府のロケット基地があるからな。死者行方不明者200人だそうだ」

200人となると、町全体の人数に等しい
2人の父さん母さん、そして実南の祖母も巻き込まれてしまった
実南は鹿島の隣で泣きじゃくっていた