みなさんどうもこんにちは。プロデューサー(おっさんの方)の鎮目博道です。

今回のWの悲喜劇では、在日コリアンの女性たちに集まってもらい話を聞きました。

昨日の放送のあと、結構多くの在日の方が番組facebookページの投稿をシェアしてくださったり、

「丁寧に作られていて、見てよかった」などの感想をいただいて、とても嬉しいです。

 

実はこのテーマ、僕がどうしてもやりたかったもののひとつ。

というのも僕はずっと、日韓W杯・拉致問題・南北離散家族問題から

韓国の社会問題、ソウル警察への密着取材まで、

これまで長いこと報道番組のディレクターとして、朝鮮半島に関わる取材をしてきたからなのです。

もちろん、在日コリアンの問題もこれまでに何回か取材したことがあります。

 

いつも僕の心に引っかかっていたのは、日本とお隣の朝鮮半島はこんなに影響しあっているし

お互いに文化的にも大好きなのに、なぜ変なわだかまりが消えないのか、ということ。

 

韓流ドラマもそうですし、K-POPも大好きな人多いですよね?

韓国料理なんて、嫌いな人の方が少ないんじゃないですか?

 

北朝鮮には残念ながら行ったことはありませんが、韓国の人もそうです。

普通に日本の漫画やアニメや音楽を愛してますし、日本食も大好きな人が多いです。

 

日韓W杯の取材をしている時には、このまま日韓関係は良くなっていくんだろうな、と思いました。

あの盛り上がりと、あの雰囲気・・・今思い出してもとても楽しい取材でした。

まさかそのあとこんなに、関係がこじれていくことになるとは想像もつきませんでした。

 

そして、いつも思うのですが、特に誤解を受けているのが、在日コリアンの人たちです。

 

実はほとんどの人が(僕も含めて)在日コリアンの人たちについてほとんど知りません。

なのに、ネット上には在日コリアンの人たちを嫌悪する人たちがいて、

なんの根拠もない陰謀説や、悪口を書きまくっている・・・一体そこから何が生まれるというのでしょうか?

 

別に無理やり好きにならなくてもいいと思うのですが、まずはちゃんと知ってから

相手のことをどうこう言うとか、意見が違うなら議論するとかが、

普通にあるべき人と人、国と国の姿だと僕は思っています。

 

そんな思いから今回、「まずはとりあえずちゃんとした在日コリアンの姿と、彼らの現状を基礎から紹介しよう」

ということでこの企画をやることにしたんです。

 

ですからとりあえず、放送を見た在日コリアンの方々から「丁寧に作られている」「真面目に編集してある」などの

お声をいただいたことはとても嬉しいのです。

 

もちろん番組コメント欄には、数多くの番組内容に対する否定的なご意見もいただきました。

それはそれで真摯に受け止めさせていただきます。

その上で、ぜひ出演していただいた在日コリアンの女性たちの話を聞いて、いろいろ考えていただきたいと思っています。

 

僕が今回一番印象深かったのは、出演者の女性の1人が小学生の頃「私は外国人だなんて、スゴイ!カッコいいから友達に

『私韓国人なんだよ』と話したら、そのあとその子のお母さんに『もうあの子とは遊ばない方がいい』と言われた」という

エピソードです。

 

実は僕はこれとほとんど同じ話をインタビューで聞き、放送したことがあります。

以前僕が制作した、在日コリアンのアイドルの女性が、韓国でデビューするのに密着したドキュメンタリー番組で

その主人公となったアイドルの女性がやはり、同じように同級生に「私韓国人なの!かっこいいでしょ」と自慢して

差別を経験しているのです。

 

その番組を放送したのは2003年のことです。もう15年前になりますね。

同じような経験は、繰り返されているんですよねきっと。

 

こういう経験をもうこの先、生まれてくる子供達に繰り返し経験はさせたくないよなあ、と僕は思います。

差別されるのも、差別するのも、です。

 

#47「“在日”ですけど文句ある?」

【視聴予約はこちら】6月23日土曜日23時00分~24時00分

【視聴予約はこちら】6月24日日曜日17時00分〜18時00分

【視聴予約はこちら】6月24日日曜日26時00分〜27時00分

“在日”って言葉は聞くけど、あまりよく知らない…

在日コリアンの女性たちが暮らしぶりや、“在日”あるある話、

恋愛や結婚について赤裸々トーク。

 

【MC】

SHELLY

【リアル経験者】

安宿緑(ライター・編集者、在日2世)

李智美(専業主婦、在日3世)

宋亜弓(ピラティスインストラクター・ティーセラピスト、在日3世)

福田恵里(「SHE」CCO、在日4世)

秦穂香(大学生、在日4世)

【取材者】

錦光山雅子(「ハフポスト日本版」ニュースエディター)

鈴木円香(「ウートピ」編集長)

 

見てくださいね。ではまた。