アキレウスはヘクトルの遺体を置き
パトロクロスに無事 仇を討ったと報告して
パトロクロスの葬式をしました
その後 連合軍は弔いの為に
競技大会を行い、豪華な宴会も開かれました
がアキレウスは何も食べず眠る事も出来ませんでした
アキレウスはヘクトルの遺体を馬車に繋ぎ
パトロクロスの墓の周囲を引き吊り回しました
これだけ引き吊り回してもヘクトルの遺体が
損傷しないのはアポロンが傷まないように
保護していたからでした
がこれを哀れに思ったゼウスがテティスを呼び
アキレウスにヘクトルの遺体を
トロイアに返還するように頼んで欲しいと言い
プリアモス王には虹の女神を遣わして
ヘクトルの遺体の返還を頼みに行くように言いました
王妃ヘカベやトロイアの人々は
多分 二度と生きてトロイアには戻れないだろうと
嘆き悲しみながらプリアモス王を見送りました

プリアモス王は年老いた家来のイダイオスだけを
引き連れてアキレウスの陣地を訪問しました
ヘルメスが付いていた為に妨害を受ける事なく
辿り着く事が出来ました
プリアモス王はヘクトルの遺体を返して欲しいと懇願し
ヘクトルの遺体と同じ重さの金塊や
織物、家具等を贈呈しました
母親の説得とプリアモス王の誠意ある懇願に
アキレウスもヘクトルの遺体の返還に合意し
贈答品の中の高価な織物を取り
裸のヘクトルの遺体を覆ってから返還し
その後、ヘクトルの葬式の為に
12日間の休戦を申し出ました

 

プリアモス王がトロイアに帰還すると

街中の人々が集まりました

ヘクトルの遺体を見て

王妃ヘカベ、妻アンドロマケだけではなく

街中の人々が涙しました

翌日から9日間かけて街中の人々で火葬台を作り

10日目にヘクトルの遺体を火葬台に置き

街中の人々が周り囲み火葬されました

ヘクトルの遺体が燃え尽きると

人々は酒をかけて火を消し

遺骨を金の壺に入れてお墓を立てて埋めました