今回は単純に1981年版と2003年版を

連続して見比べて見た感想です

 

ネタバレありです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一番違うと思ったの熱量と重厚感

1981年版の方が演技が濃くて

「命かけてます」って感じなんですよね

2003年版はどうしても軽い

クライマックスで十兵衛が刀で

自分の身体を突き抜かれ

身体を反転する事で

自分の身体から突き出た刀で

四郎を刺して倒すのですが

役者の演技に比べて

全然 熱量が無く軽く感じてしまいます

 

一方、1981年版は燃え盛る炎の中で

十兵衛と四郎が戦い

短時間で十兵衛が四郎の首を斬るのですが

ここはやはり十兵衛の方が四郎より

剣の腕が遥かに上だと解ります

が四郎は自分の首を小脇に抱えて

「必ず戻って来る」と高笑いしながら

炎の中に消えて行きます

これがある事で四郎の力が

「人の力では無いもの」という事が

よく現せていると思いました

さすがにCGが無い時代なので

四郎の首の下に

明らかに身体の輪郭が見えたりはするのですが 苦笑

でも今と違って炎は本当に燃やしているのでしょうね

 

1981年版は四郎と剣格闘をしない代わりに

四郎との戦いの前に十兵衛と

父 宗矩が炎の中で戦うので

剣格闘ではそちらがメインになってしまい

四郎との戦いが最後の付け足しのように

なってしまっているのは残念ですね

 

構成上仕方ないのですが

この作品は荒木又右衛門、宝蔵院胤瞬、

宮本武蔵、柳生但馬守宗矩、

そして天草四郎と戦うので

どうしても一戦、一戦の尺が

短くなってしまうんですよね

1981年版は宮本武蔵、柳生但馬守宗矩、

天草四郎との戦いをメインにして

宮本武蔵はじっくり見せて

柳生但馬守宗矩はクライマックスの盛り上げ役

天草四郎はすぐにヤラれて再戦を宣言

という感じでした

戦いを絞ったにも関わらず

ラストの宗矩→四郎の連戦では

四郎との戦いを普通ではないものとして

実質 大きい戦いは2つと間延び感を無くし

じっくり見せてくれた点は非常に良かったです

転生者が嫉妬する十兵衛の強さも

敵側の強さも感じられました

 

2003年版は

荒木又右衛門と手合わせ

宝蔵院胤瞬とじっくり戦い

宮本武蔵と戦うも劣勢で

留めは連れの女性が刺し

柳生但馬守宗矩はギリギリのところで

どうにか勝利

でラスト天草四郎とじっくり戦う

2003年版の方が十兵衛はハードスケジュールで

連戦連戦でよく勝ち抜けたなぁ~って感じ

その分 次の戦いの時は

ポーションでも飲んだのか?

って思う程に復活しているのが微妙 苦笑

それに力の配分も微妙で

どう考えても宝蔵院胤瞬よりも

宮本武蔵との一戦の方を重視すべきだったろう

確かにそうすると最後 大物三連戦になってしまうけど

役柄的にはそっちの方が良かったと思います

更に宮本武蔵との戦いは中途半端

剣格闘に強くも無い四郎にどうにか勝利と

転生者が嫉妬するほど強いハズの

十兵衛はどこにいった?と思いましたね

 

個人的には1981年版の方が好きですが

2003年版も時代的にあれだけの時代劇を

あれだけの規模で作れたのは

単純によくやったなぁ~とは思います

 

1981年版は制作費5億円で

興行収入が10億5000万円

2003年版は制作費は不明ですが

興行収入は6億4000万円で

目標の7億円には届かず大コケと言われました