その男は軍人では無いようだった

薄汚れてヨレヨレのTシャツに

ボロボロで膝に穴の開いたジーンズ

首からはタオルをかけてる

「参謀部から回されたオットー・カリウスです」

挨拶は丁寧だった

「自分は第4分隊 指揮官の

ミハエル・ハルトマン大尉です」

礼には礼で尽くすタイプだった

「参謀部では有名人だから知ってるよ」

カリウスは右手で口を押さえて

話すクセがあるようだった

「キミほど使いやすい駒は

我軍には少ないからね」

いくら優秀な作戦を立てても

そう簡単に作戦通り進む事も少ない

勝ち過ぎたり、負け過ぎたり

多少の誤差は生じるものだ

が、ハルトマン大尉は

ある程度 勝ったら補給や休息えを考え引き

負けと認めたら被害が増える前に引く

この事を誰もが知ってるから

参謀部も作戦立案時にはそれを考慮していた

だから ほぼ100%作戦誤差が生じないのだ

しかし 今回の作戦は今までとは違った

被害が大きくても引く事が出来ないのだ

「一応 現場作戦指揮官として

同行するんで挨拶しておこうと思ってね

所属は臨時で第33空中機動師団の方になるけど」

そう言うとキヴォル氏とも挨拶して

ティグルの装備票を受け取り

ぱらぱらと目を通していた