辛さの魅力 | 崖っぷち十番勝負

崖っぷち十番勝負

日々新又日新(ひびあらたにして、またひびにあらたなり)
我以外皆我師也(われいがいみなわがしなり)



師走も半ばを過ぎ、明日はいよいよ冬至。
それも月の復活と太陽の復活が重なるので大変におめでたいとされる、19年に1度訪れる朔旦冬至。
カボチャや柚子が一番売れる1日でもありますね。

冬至を過ぎれば日照時間も再び増え、いよいよ新春に向けて慌ただしくなります。


今年もあっと言う間に過ぎました。
そろそろ年越しのお蕎麦を用意するために蕎麦粉の調達に出ました。
いつもながらの蕎麦粉を入手し、帰りに八百屋さんを物色していると、ある大根を見つけました。

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辛味大根と呼ばれる種類です。
その名の通り、とにかく辛い大根。
辛いながらも爽やかさがある不思議な味がします。


私の母は信州人。
信州は蕎麦どころ。辛味大根もいろんな種類がありますが、信州ではねずみ大根と呼ばれる種類が有名で、お蕎麦のつゆに混ぜて食されることが多いです。
母の故郷、伊那でも味噌と合わせたり、胡桃醤油に合わせたりして食されています。

が、江戸っ子の私には正直、いまいちなんです。
やはり甘辛い普通のつゆじゃないとしっくりこない。
なので昔から我が家では普通の蕎麦つゆに合わせて用いています。


使い方は簡単なんです。

辛味大根は良く洗い、そして皮がついたまた鬼おろしでガリガリとやります。

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鬼おろしは粗くおろすためのもの。
ちなみにこの鬼おろし…
祖母から引き継いだ老兵で60年戦士です。

まだまだ頑張る強者であります。


そしておろすとご覧のような粗さ。

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このままでは使えません。
これを布巾に包み、ギュウギュウと絞ります。

その絞り汁がこちら。

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この絞り汁をお好みの量だけつゆに合わせてお蕎麦をいただくのです。

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ワサビも要らぬ。
ネギも要らぬ。

辛味大根の辛さは普通の大根にある癖が少なく、強い辛さは不思議と爽やかで後を引きます。

冷たい水にてガンガンにしめたお蕎麦と辛味大根は抜群の相性だと思います。


これから大晦日を迎え、年越し蕎麦を召し上がられる方が多いかと存じますが、もしお店で辛味大根を見つけたら、是非チャレンジしてみて下さい。

唐辛子系やわさび系とは違う辛さの魅力を味わってみてはいかがでしょうか?



年の瀬…
御多忙のことと存じますが、どなた様もどうぞ御自愛なされますように…





お読みいただきありがとうございました。