La Belle Équipe | 崖っぷち十番勝負

崖っぷち十番勝負

日々新又日新(ひびあらたにして、またひびにあらたなり)
我以外皆我師也(われいがいみなわがしなり)




本格的な夏が到来しました。
ここ数日の関東は真夏日どころか猛烈な暑さに襲われております。

高校野球も神奈川に関しましては準々決勝まで進み、残念ながら母校はすでに敗退致しましたが、同級生が監督をしている橘学苑が明日ベスト4を賭けて戦います。
出来たら応援に駆け付けたいなと思っております。


La Belle Équipe
フランス語で「よき友」…

もちろん同じ釜の飯を食べ、切磋琢磨した仲間もよき友…
自分を削っても決して惜しくはない仲間です。

よき友は人だけに非ず。
時にペットであり、趣味に用いる道具であったり、愛車であったり…
それぞれに愛情をかけ慈しめば、それぞれの対象はそれに応えてくれるものです。


去年から、ちょっと変わった「よき友」が出来ました。
よき友は我が家に居候しています。
我が家の軒下を貸してあげているのです。


彼らは複数で住んでいます。
彼らの名は「セグロアシナガバチ」と言います。
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蜂と聞くと恐ろしいイメージが先に行くと思いますが、実はとても穏やかな蜂であります。
もちろん脅したり虐めたりすれば攻めて来ますし、繁殖の時期は殺気立ちはしますし、刺された時の痛みはスズメバチを超えますが、非常におとなしい蜂なんです。

農家さんや私のように果樹や草花を育てる人にはとてもありがたい存在で、青虫などの害虫を捕食して駆逐してくれる「益虫」なんです。

彼らは昨年、突如やって来ました。
メダカの鉢の手入れをしていると、その水を求めてやって来たのです。
私の頭の周りを飛び、何度か頭を長い脚で蹴るような真似をしました。
刺激してはならんとその場を少し離れて観察をしていると、なんと水面に着水…
身体をだらんとしたまま浮かんでおりました。

かわいいなぁ…と眺めているとまた飛びたち隣の家を越えて消える、しばらくするとまた戻る…の繰り返し。


水に身体を浸けたり、鉢の淵にしがみついて水を飲んだり…
近くにいると蜂も警戒をしていましたが、日に日に増して大胆にやって来る蜂。
そのうち、メダカに餌をくれるために手を伸ばしていても、普通に水を飲むようになりました。

やがて秋になり、働き蜂は短い一生を終えました。
車のワイパーの付け根に、命を終えて倒れていました。

やがて一冬を越えていよいよ梅雨を迎える直前になった頃、脚をだらんとさせて、まるで波を描くように飛ぶ懐かしい姿を見かけました。
すぐにアシナガバチだとわかりました。

ある朝、出勤する前にメダカに餌を与えていると、またアシナガバチがやって来て頭の周りを何周も飛んで警戒をしていました。

やはりまた水を飲み飛び立つのですが、今度は隣家を越えて行かず、我が家の庭へ向かいました。

そっとついて行くと、なんと軒下に巣を作り始めていました。
益虫ですし、穏やかな性格…
奥まった位置ですし、とりあえずは様子を見ることにしました。

蜂は仲間同士で危険を知らせるのも匂いを出して伝達したりしますから、きっと私の匂いで識別したりするのでしょう。
最初は警戒していた蜂たちも、虐めないとわかれば全くの無警戒になり、巣の近くで果樹をいじろうと、真横を通ろうと、脅すこともありません。

それどころか、出勤するために玄関から出ると飛んで来ては、周りをぐるぐる飛んだり、袖に止まるようになりました。

「おはよう」「暑いね」と話しかけます。

きっと周りの人が見ればアホだと思うのでしょうが、針を使い人を刺すような虫が、こうして共存しようとこちらを尊重してくれているところが、何とも幼気に感じ嬉しくなりました。


先日から果樹の中にマンゴーが仲間入り…
どの果樹も虫にやられずに健やかなのは、彼ら「La Belle Équipe」のおかげ。


働き蜂はその名の通りにせっせこと働きますが、たまには楽をして長生きして毎日挨拶に来ておくれ。

短い夏を楽しもうじゃないか。
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いよいよ8月を迎えますね。
お偉いさんから遠くへ行くようにお達しが出るかな…



喉が渇いた…
これは脱水症状の初期です。
しっかりと水分を摂取し、お健やかにお過ごしになられますように…




お読みいただきありがとうございました!