思い返せばこの頃から私たちはケンカが多くなってきた。
先輩の借金を私の両親に口を滑らせてしまったその日、私はしまった・・・という感情と、
今までうやむやになっていた問題がやっと解決するかも・・・というプラスの感情もあった。
実家から帰って先輩が一言、言った。
「お前・・・なんで借金の事言った?」
不機嫌になってそう言う先輩に、私はそれまでの抑えていた感情が溢れた。
「だってさ、今までずっと足りない分のお金を私が出してきたよね?けど、私も仕事を辞めたばかりで妊娠しちゃって、これからは助けていけないんだよ?先輩が仕事を頑張ってるのはもちろん理解してるし、応援したいけど、やっぱり結婚して子供も出来るんだから不安な事は少しでも取っておきたいよ」
そう言った私に対し、先輩が言い放った言葉にガックリときた。
「俺の親、金無いし・・・」
良い大人が30万ぽっちもわが子に貸せない?
私は貴方にもっと貸してますが・・・
そこには気遣い無しですか。
好きな女より親のほうが大事?
ダメだ、この人に頼っても何も進まない気がする。
私が動くしかない?
「分かった。なら私から先輩の両親に話すことにする」
そう言った私に先輩が待ったをかけた。
「いや、言うから・・・ちょっと待ってろって」
そう言ってから約2か月近く、待てど暮らせど先輩は結局自分の両親に言わなかった。