●子たちの尊厳に耐えきれない大人たち
尊厳が毀損している人間は他者を攻撃することで自らの尊厳をなんとか保とうとします。
このような自己防衛はすごく愚かなことに感じる。けれどもこれが、我々の無意識レベルでの行動だ。
我々は今一度、ちゃんと認識しておいた方がいい。人類はまだまだ、こんなレベルで足踏み状態ということを。
たとえば、親は子の尊厳を尊重したいと口では言う。実際、本当にそうしたいとも思っている。けれども、実際の行動を見てみれば、全く逆の反応を無意識にしてしまっていることは驚くほど多い。
はっきり言う。
子の尊厳が上がっていくことに親は耐えきれない。だって、親自身の尊厳が毀損しているのだから、そんなことは当然なのだ(当然なので意識化することも難しい)。
親はそれに耐えきれない。耐えきれないので、子を貶めて、抑圧し、支配しようとする。
世のため人のため、子のためというのなら、まずは手っ取り早く、最も身近な自分自身を鑑みるのが結局一番早いし、きっとうまく行く。
あらゆる関係性において、与り知らぬレベルで、お互いの尊厳を毀損させる余地、可能性が潜んでいる。
もちろん我々は完璧じゃない。過ちを犯す可能性はあらゆる場面に潜んでいる。
けれども、そうしたバカを無意識にやってしまう愚かさ、弱さを自分は持っているのだと自覚している人は、無意識を意識化できる。リアリティが揺らぎ、内部表現の書き換えが起こりはじめる。
俺自身はバカをやるのは嫌いじゃないし、他の人もきっとそうかもしれない(笑) けれども、それは内容による。
尊厳を毀損された子はその症状を負ったまま(しかもそれ自体に気づかないまま)、死ぬまで苦しむことにもなりかねない。そうしたバカはもちろん、避けるべきだと考えてます。