私は贅沢が大好きです。
贅沢とは、お金を持っていることや、
けばけばしく飾り立てることではなく、
下品でないことをいうのです。
下品こそ、もっともみにくい言葉です。
私はこれと闘う仕事をしています。
- ココ・シャネル -
皆さんは、どんな時に
贅沢さを感じるでしょうか？
ラグジュアリーな空間で、
豪華な食事をしている時ですか？
それとも、ブランド物を買って、
それを身につけられた時？
それとも、時々食べる
ちょっと高価なスイーツを
こだわって淹れた珈琲を
家で飲む時でしょうか？
人ぞれぞれ贅沢と感じることは
違うことでしょう。
例えば、今回の新刊に多数
採用されているココ・シャネル。
シャネルは、
大成功者ではあったものの、
はっきり言えば、嘘つきでしたし
尊大でしたし、傲慢な人でした。
最初は、嘘で塗り固められた
ハリボテの自分だったのだけど、
目指すところは、きっと
見えていたのでしょう。
妥協することのない強さと、
そこに向かう行動力。
彼女のストイックさは
私にとっても尊敬している部分であり、
かつ彼女の強い意志力が好きです。
そんな傲慢で嘘つきだったのに、
なぜか下品に見えない。
それは、彼女の視点が
周りではなくて、自分と
自分の未来にあったからでしょう。
彼女は世界のブランド、
シャネルを立ち上げましたが、
それでも、けばけばしく飾り立てることや
お金が下品に成る可能性があることを
上記の格言は、示唆しています。
お金があること、贅沢すること、
けばけばしく飾り立てることが下品、
と言っているわけではないと思います。
それらが下品にも
なりうる、
ということ。
誰だって贅沢は好きでしょう。
そして、愛する人にも
その贅沢を味わってもらいたい、
楽しんでもらいたいと思うでしょうし、
そして、その贅沢ができているのは
誰のおかげなのかを
日々忘れることなく思い出し、
そこに感謝をするのです。
そういうところに
品格は現れていくもの。
年を重ねていきますと、
少々のとことでは、悩まなくなったり、
心臓に毛が生えてくるかのごとく、
ほんとんどの人が経験値を重ねた結果、
強くなっていっています。
その強くなっていった人々の二極化・・・
自分の経験ゆえに、他人への優しさ、
寛容さ、心の広さ、慈悲、
などを今後の生活に活かせる人。
経験値が増えた分、
自分の知らないことが
世の中にあまりにも多いことも知り、
謙虚になって、若者の意見にも
耳を傾けるような
器の大きくなっていく人。
一方、自分が
何者かにでもなったかのように、
自慢話ばかりしたり、
他人様を見下し、それによって
自分を高めてしまう、ということを
無意識でやってしまうような、
高慢、傲慢に走ってしまう人も
ごくごく少数ながら男性でも
女性でもいます。
経験を積んだゆえの
強さを持ちつつも
弱さを理解する
弱さを経験したから、
強さが身につけられているわけでして、
それはまるで、天高く
生えそびえる竹のよう。
雨風吹いても、抵抗せず、
右に風が吹けば右にしなり、
左に風が吹けば左にしなり・・・
力が抜けている分、折れないのです。
本当の強さとはそういうもの。
私自身、品があるわけではないと
自覚をしているもんですから、
逆に品を意識しています。
「場所によっては」と
付け加えておきましょう。
品ってなんだろう？と
よく考えることがあるのですが、
それは、全く思いも
しなかったところに
たどり着きました。
その前に一般的には
どういうことを
意味するのでしょうか？
品格とは、礼儀があることや、
節度があること、人としての
気高さや徳のあるような様、
といえばわかりやすいかな。
また私の感覚としては、
丁寧さや上品さというのが
加わるのですが、しかし
突き詰めた時にたどり着いたところは、
やっぱり「愛」のような気がします。
「愛」と聞くと、胡散臭く、
この言葉が苦手な人も
最近は多いみたいですね。
胡散臭い愛、ハリボテの愛、
愛に見せた偽善も多々存在しているから。
でも陰陽一体でして、
悪があるから善がある、
みたいな感じで、
それらがあるから光も目立つ、
ということでしょう。
それには見抜く力も必要ですが。
贅沢は敵ではないものの、
しかし、使い方、みせ方、そして
自分のあり方が、下品にも心地よい
贅沢にもなりうるので、
注意したいものですね。
新刊には、過去に存在した
偉人女性の凛とした言葉が100も
厳選されています。