愛する家族、友人、ペットたちが
自分を残して先に逝ってしまう時に
言葉では顕しようもないほどの
苦痛を、一定の期間味わうことになります。
死別に関しては、ある調査結果でも
明らかになっているように、
ストレスの上位にきます。
それくらい、今生での別れ、というのは
誰も避けられないことでありながら、
とてもつらい試練です。
身近な誰かがなくなりますと、
元気になるまで、一定のプロセスを
通ることになります。
死別と失恋は同じプロセスを
たどります。
専門家である医学博士・水島広子先生
(慶応義塾大学医学部精神神経科)の
ご意見を参考にしてみたいと思います。
まず死別も失恋も乗り越えるまでには、
死別も失恋も3つのプロセスがあるようです。
まず第一段階として、
「そんなはずはない」と
【否認】します。
第二段階として、
「もう死んだので会えない」
「私のせいだ」「もう誰とも付き合えない」
などの【絶望期】に入るようです。
そして第三段階として死に関しては
それを受け入れた状態、失恋であれば、
「もっといい人みつけよう!」
などの前向きな見方ができる
【脱着愛】に入ります。
この3つのプロセスを
上手に乗り越えていくと
時間があまりかからず健康的に
乗り越えていけるようです。
しかし、そのプロセスの中の
「否認」や「絶望期」で
止まってしまう場合は
心の病気に向かうこともあります。
ですので、この『否認』と『絶望気』を
飛び越えずに、しっかりそのプロセスを踏む。
悲しむ、泣く、お葬式、などのような
儀式的なものも、心を整理するのには
必要なことです。
私の場合は、母の死に関しては、
死は、痛みからの解放でしたので、
ある意味ホッとしたのと、
そして、通夜から始まる儀式的なことで
段階的に悲しみから立ち直ることが
できました。
はじめて、仏教のその儀式が
素晴らしいものであることを
体感いたしました。
しかし、環境も、感じ方も見方も、
その時の状況も全員違うので、
みんなが軽やかにその死を
乗り越えられるわけではありません。
病気で長く苦しんで亡くなるのと、
突然事故か何かで、愛する人を
失うのとでは、受け入れ方も
納得の仕方も、捉え方も全く違います。
病気の場合は、
世話している人も、
その病気と向き合って乗り越えようと
がんばってきた人も、ある意味
死は救いになることがあります。
それは、痛みからの解放を
意味するからです。
長く苦しむ、その愛する人を
見続ける苦しみ・・・
言葉では表現できませんほどの
苦しみとなります。
ですから、その苦しむ姿を見て、
もっと生きてくれ・・・とも
願わなくなってくるものです。
つらい思いをこれ以上させたくない、
という思いも出てくるからです。
話は変わりますが、数ヶ月前に、
アナフィラキシーショックに
なったことがありました。
その時はまさかアナフィラキシーだとは
わかりませんでしたが・・・
胸部から、恥骨の上まで、
腹という腹すべてが猛烈に痛み、
脂汗、痙攣・・・もう痛すぎて、
どこが痛いのかわからないくらい。
体中叩いて、その叩いた痛みで
お腹の痛みを紛らわそうと
したくらい痛く、それは内蔵を
鋭利な刃物でこねくり回したような
痛みでした。
意識が飛びそうになり、
四つん這いになって
張って歩いた時にしたことは、
神へ救いの祈り。
神頼みしてしまうものですね。
痛みをとってください、
のような救いを求める祈りではなくて、
痛みからの解放を願いましたが、
朦朧とした意識の中で
もう生きなくてもいい・・・とさえ
よぎったのです。痛すぎて・・・
痛みと戦うというのは、
本当に思考までもがそうなるのだな、
とあとでわかったほどでした。
その人が痛い思いをしているのに、
がんばって耐えてくれ、生きてくれ、
というのは愛情というよりも
エゴになることさえあります。
生きる=正しい
というわけでもなく
死=負け、間違い
というわけでもないからです。
死は、「生まれる」と同じくらい
人生のサイクルの中の
一つだからです。
ただ、悲しいことではありますが…
人もペットも
いつまで生きるかわかりません。
本当に突然のこともあれば、
長生きしたあとに老衰でなくなる
こともありますが、人もペットも
命の長さに優劣はないのだ、
と思うのですが、ただ
残された者たちには、後悔が
訪れるのは致し方ないこと。
ああしてやればよかった。
こうしてやればよかった。
もしかして、私のせい?
もっとこうしていれば長生きしたの?
母の治療法は間違ったのだろうか?
モモを延命したのはエゴだった?
いろいろと考えることもありますが、
私は、親の死に目に会えなかった、
という親不孝をしましたが、
親より先に死ぬ、という
親不孝をしなかったのでよかったです。
・・・と、前向きに思えます。
震災では、ペットたちを残し、
飼い主たちが逝ってしまったケースが
多々ありましたが、16年共に
苦楽を共にしたモモより
長生きできて見送れたこと、
大いに喜んでいます。
さて私は、というと、
父を見送る役目がありますから、
今後、アナフィラキシーショックを起こす
わけにはいきませんから
細心の注意しないとですね。
甘く見ていましたわ。
別れの悲しみに対しては、
短期間で劇的に効く
処方箋などありません。
たくさん泣くことと、
時間が必要なのです。
誰の言葉も、励ましの言葉も
耳には入らない時期があるものです。
誰かを失ってつらい思いを
している人々が一刻も早く
心が癒えますように・・・
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