小津安二郎 と レイモンド・チャンドラー | 魔法使いのブログ

魔法使いのブログ

ブログの説明を入力します。

やっと、全部観終わった
で、ふと思ってしまったことは

この二人、似てる

だった
作品の作り方が、ですが

チャンドラーの小説も
古い短編を先によんで、あとの長編を読むと
『あれ、これ短編にあったよな〜』
と思い出す

小津の作品も
後期(戦後)の作品を観ていると
古い、サイレント時代を思い出す

面白いもんだ

前作を観終わって思った事を二つだけ

『失敗作』と言われている二本
『風の中の牝鶏』と『東京暮色』
果たして『失敗作』なんだろうか?
果たして、そう言い切ってしまっていいんだろうか
と言う事

たしかに『名作』『秀作』とは言わないけど
惜しいよね

『風の中の牝鶏』
佐野周二が、難しいなぁ
どう言う『人物』なのか、いまいちはっきりわからない
他に『誰か』いなかったんだろうか

そして、ラスト
どうも、取って付けたような感じがしてしまって…
佐野周二だと、こうせんとしゃあないのかなぁ
って感じもするけど…

『東京暮色』
当初予定してたキャストが使えなかったのが響いているね
前作『早春』の岸恵子ならよかったのに
有馬稲子では、こんな暗い演技しか出来なかったかな
暗さを抑えて、『早春』の岸恵子の感じが出来たら
まったく違ったものになっていたように思う
残念だ

そうすると
『早春』『東京暮色』と続いて
小津の新しい面が現れて、
新しい『小津映画』が出てきたかもしれないのに…

そうそう、もう一つだけ

最後の作品『秋刀魚の味』
ラスト、くどい!
ラスト前の、バーのシーンで終われば良かったのに
『晩春』のような余韻がない

さすがの『小津』も
ちょっと弱気になったのかな

なんて感じてしまった