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こんばんは。

台風の影響がけっこう出てきましたね。美容院が終わったのは6時近くで、すでに風と雨が強かったのですが、



盛岡市大手町にある、Cygギャラリーにて「長谷川誠 凍土」展を見てきました。



きょうの予定、美術館ー美容院までは1ヶ月前に決まっていたのですが、


(三年寝太郎時代は時間を思えばざぶざぶ放出させていた。いまは水道をキッチリ締めるような感じ)


長谷川誠 凍土展が無休、しかも11:00〜19:00とあったので、1週間前から行くならきょうだろうと思っていました。台風は予想外でしたが、作者の長谷川さんが在廊で、お話を伺えたのが貴重でした。


いままでに見てきた長谷川誠展です。



よかったらこちらもご覧くださいませ。


長谷川誠作品展 森のしずく @晴山倉庫 (2014)


長谷川誠展 起伏ある風景へ 彩園子 (2015)


最近ブログの件数も文字数も減っておりまして、昔のブログを読むと


「退化」


の思いが過って不安な気持ちになるのですが、

忘れていたことを思い出させてくれるので、過去の自分よありがとうと思う。


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パンフレットは、白い紙に印刷する関係上、グレーの古木の切り株を思わせるものですが、

会場で目の当たりにすると、まさしく氷。

子どもの頃、集団登校の待ち合わせ場所に古いドラム缶があり、雨水が凍っているのですが、その分厚い円形の氷を取り出すのが楽しみでした。

透明感がある氷、白っぽい氷、気泡の多い氷…。

湯気の多い台所には雪の華が咲いたと言われる現象も起こったり、寒さは思いがけないうつくしさや楽しみをもたらしてくれました。

親がいない土曜日の午後は空き缶で蠟とクレヨンを溶かして、キャンドルをつくったり、庭先でやるスキーの板に蠟をグリグリ塗ったり、子どもの頃はいまよりずっと蠟は身近な存在でした。

蠟でつくられた氷の世界は冷たさだけではなく、不思議な温かみがあり、

長谷川さんがおっしゃっていた、

蠟は光を通す

ということが関係しているのではないかと思います。


インスタレーションの氷柱。表現されている風景はやはり子どもの頃の記憶に結びついてしまうのですが、

身近にある素材からなぜこういうものができてしまうのか。その柔軟な発想の源泉はなんなんだろう?

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ギャラリーでの展示なので、作品には値段がつけられていたのですが、きょうは買う覚悟がないまま帰ろうとして、Cygのスタッフの方に芳名録カードを手渡した時、目に入ったのは、カラフルなピンバッヂとカットブックという作品でした。

等高線の山、杉、マフラー、ニット帽、蜂、蜂の巣…。長谷川誠といえば白(かグレー)のイメージで、大きな作品を作るイメージだったので、すべてが意外で、でも、特にこのセミ・グリーンとセミ・レ(ッド)は気に入ってしまいました。蝉の羽化が見たくて、蝉を幼虫から育てていたくらい。

(幼虫は山に行ってポツポツ空いた穴に指を突っ込みと幼虫がしがみついてきて釣れます)

2、3年前から手がけるようになったということで、色彩を楽しみ、パッケージの台紙でも遊んでいらっしゃる。蝉は透明な翅がポイントだから生成りの紙ですが、いままで知らなかった長谷川誠のもうひとつの世界という気がしました。