パンフレットを買っていたら、おなじ映画をみていたらしい親子の娘さんが、
パンフレットは読みたくないから、
と言っていてその気持ちもわかる気はしたけれど、
買って読んでよかったですよ。
脚本・監督の君塚良一さんの原作を読んでから映画を作るまでの心の動きや、
映画を作ったことによって傷つけてしまうかもしれない人達への配慮が感じられ。
内容的にやはり見ないという選択をする人もいるかもしれないけれど、
パンフレットにあった映画のモデルとされる方の言葉の中に、
いつか見てほしい、これは記録映画だ、
というものと、
釜石の女性の、
語り継がなければ、
というものがあって、
いまは無理でもいつか見てほしいなあと思います。
映画の中でなぜか胸にしみた水仙のワンカットがパンフレットにもあしらわれていました。
球根は春になれば新しい花を咲かせます。
言葉に出せば大げさになってしまう、再生や希望、祈り、悼む思いを、
映画の中でご遺体にそっとかけられていた毛布のようなやさしさで伝えたかったのではないかと。
西田敏行の相葉さんが亡くなった方を前に安置所で裸足になるシーン、
原作にはない場面が西田さんの希望であり、
スクリーンでそのシーンを観た原作者であり、相葉さんのモデルである千葉淳さんがほんとうは私も裸足になりたかった、
というところを読んで、
事実よりも深い真実を汲み上げた映画であり、語り継がれるべき物語だと思った私です。
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