ジェリービーンズ 安野モヨコ | 菅原初代オフィシャルブログ「魔女菅原のブログ」

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eeeeee


こんばんわ。



え、



まだはやいですか?



もうすでに日が陰っておりまして、早い話が

点灯しましたわ。電気をつけたら夜まで一瀉千里。




安野モヨコさんのマンガを読むようになったのは、

近所の「GEO」がレンタルコミックをはじめたからですが、



「さくらん」はすきで、連載中から読んでいました。


「働きマン」や「花とみつばち」「脂肪という名の服を着て」もすきだったし、


エッセイの「くいいじ」も何度も読み返した。




それでてっきり安野さんは大人っぽい話を大人向けに書く人なんだな、


と思い込んでいました(笑)。



おしゃれが大好きな中2の女の子がデザイナーを目指す、

というこのお話は途中までずっと、



いや、いまに来るよ、あのひどいどんでん返しというか、誰かの裏切りに深く傷ついて現実を思い知らされる場面が、



と期待というか不安をもって読んでいたのですが、


なんとハッピーエンドで終わったのだった。連載が女の子の雑誌ので、やっぱり夢いっぱいの展開じゃないとなあ。






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主人公の遠藤豆子。エンドウマメ子?



14歳で東京にひとりで遊びにきたところから物語ははじまります。


読者モデルのオーディションに来たものの、会場を間違えているし、もう

いまからじゃあ間に合わないし、というところでその雑誌で大人気のモデルたちと


ご都合主義的にもばったり出会って、「グレイのサイン!」(お姉ちゃんに頼まれて、モデルさんなら誰でもグレイと知り合いだろう的に考えていたらしい)「ラフォーレ!」

「クラブで夜遊び!」


という、田舎の女の子が都会やファッション業界の人たちに見ていたゆめは叶わなかったものの、


キラキラしたオーラに魅せられた豆子は、また絶対ここに来る、と決心するんでした。





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でも現実の豆子はおしゃれはすきだけど、洋裁の知識も技術もなくて、

縫い目の雑な服を自己流につくっているだけ。



そんな豆子の敵がこのみどりちゃん。



もともと飛びぬけてきれいな子だったのが、読者モデルに選ばれて、

どんどん磨かれていきます。






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↑みどりちゃんのために服をイメージする豆子。


豆子は服をイメージするとき、思いっきりファンタジーランドに飛ぶのですが、

そのサイケで可愛い世界はカラーで見たかった気がします。




そんなエバリン坊のみどりちゃんに泣きつかれて、

ださい上着をお洒落で可愛く改造したことから豆子には


少しずつデザイナーへの道がみえてきます。



といってもまさか、



この可愛い上着を作ったのは君だったんだって?


中学生デザイナーとしてデビューしないか!という展開じゃなくて、



まず、雑誌に載ったことで豆子が模試を受けに行った高校で、


ファッショナブルな上級生に声をかけられます。



そのファッショナブルな上級生は、その名も蘭堂。外見からいかしていますが、


その蘭堂がこの学校(私立)にくればセンスのいいやつらが集まる学校だから、

刺激をうけることができるよ、と言ってくれたので、偏差値的には大冒険な受験をなんとかやって、


豆子はあこがれの蘭堂のいる学校へ。



高校時代の豆子はボーイフレンドとおなじくデザイナー志望の小泉さんと服をつくって

どんどんファッションデザイナーへの夢をふくらませます。



マンガっぽい幸運もありますが、豆子の技術はいきなり上達しないし、辛口の批評を浴びることもあります。


そのあたりは安野モヨコだなーと思うわけです。はっ。私の考える安野モヨコって、辛口?辛口でないと安野モヨコじゃないのか?



辛口だけじゃなくて、夢もあるんだが、リアルな夢というか…。



ついに高校からあこがれのデザイン学校へ入る豆子と小泉さん。


ふたりはそれぞれ、自分たちにぴったりの学校を選び道は分かれますが、


連絡をとりあっています。



学校の課題に追われ、ボーイフレンドからは遠距離恋愛を打ち切ろうと

告げられる豆子。


しかし豆子には夢があり、泣きながらどんどん湧きあがる服のイメージを

形にし、あるコンテストに応募したのでした。





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なんと、みどりちゃんは国籍、年齢不詳の世界的なトップモデルになっていました。



そのみどりちゃんが審査員になっているデザイン・コンテストに応募したのです。


結果は優勝ではなかったのですが、




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あの傲慢なみどりちゃんが豆子のデザインを認めた瞬間でした。


デザイン性ではなく、服をきた女の子が可愛く見える服。



優勝は逃したものの、みどりちゃんの特別賞で、豆子は3ヶ月のパリ留学を

副賞として与えられます。



安野モヨコのマンガには、言いにくいことを口にする毒舌で意地悪な女の子がよく登場しますが、


必ずしも意地悪ばっかりじゃなくて、主人公を成長させる役割も果たしています。



みどりちゃんは意地悪かもしれないけれど、豆子の運命の女神でした。




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豆子はパリ留学から帰って、ボーイフレンドとまたつきあうことになりました。



その後の豆子がどうなるかはまだ分からないのですが、


最後のページに小さな可愛らしい、豆子のブティック、


「ジェリービーンズ」(高校時代、古着屋さんにおいてもらうための服につけたブランド。

豆子にかけてある)のイラストがあって、ちょっとうるっときました。




このマンガのおかげで、ひさしぶりに子どもの頃みた、「モンシェリー・ココ」とか「デザイナー」を思い出しましたよ。「デザイナー」はちょっと違うといえば違うけど、働く女の子のマンガという意味ではね。