「のだめカンタービレ」の広告ページにあって、
気になってはいたのでした。
が、
GEOにあるじゃーん。
あ、でも「チャンネルはそのまま!」とか「テルマエ・ロマエ」とか「きのう何食べた?」があるのを見ると微妙な気持ちになる…「のだめ」とか「もやしもん」があるのはいいんですが…狭いなあ私って。
全4巻、借りてきました。
連載中のものより、連載が終わったもののほうが安心して読めます。
長期連載ものはコワイです。
栗本薫の「グイン・サーガ」、私は途中脱落組なので何とも言えませんが、
100巻を超えて、しかし完結しなかったんですね。
5巻が出たあたりで友達に勧められて1巻から読んだのですが、最初から100巻宣言なんてして大丈夫かなあ、
と18,9歳の私でしたが、他人事ながら危惧しました。
ふつうのひとだって10年前に書いたものを読むと恥ずかしいってあるじゃないですか。
10年経って、いや、こういう話はもうやりたくない、とか思ったらどうするんだろうって。
しかし10年どころか30年近くも物語を書きつづけて、しかし完結には至らなかった。
栗本薫さんも無念だったと思いますが、(中島梓名義の「転移」を読むと、ほんとうにもうこんな末期に?と思うような時期に原稿を書いていてその執念に驚きます)
ずっと読み続けてきた読者も無念でしょう。
「物語のつづきを考えるのはあなただ」という結末でもないと思うし。
じつはいま読んでいるいくつかのマンガも、もしかして終わらないんじゃ?
と危惧してるものがあるのですが、
その点「グリーン」は全4巻とわかっているので安心だ。
農家のヨメになりたい、というサブタイトルで30巻40巻とつづいたら、
なにかと問題なのでは…。
連載は「のだめ」以前ですが、東京生まれ東京育ちの主人公ワコちゃんとおばあちゃんのために農業を志す青年誠さんはのだめと千秋先輩みたい。
はじめはワコちゃんの一方的な片思いと強引なアプローチからはじまりました。
ひょんなことからキャンプ中に出会った誠さんのおうちについていって、農業のお手伝いをさせてください、という強引なアプローチ。のだめ的です(笑)。
東京で調理師学校の学生をやっているワコちゃんは
週末土日は誠さんのおばあちゃんのうちに泊まって
農業のお手伝いをするようになりました。
最初はとにかく誠さんのそばにいたい一心の農作業で、
全然役に立っていなかったのですが、
すぐに農業がすきになり、自分で一からつくる畑をはじめるように。
(この畑はもちろん、いろいろ失敗だったのですが、
まったくもって自分をみているようで笑えた)
ほんとうは、発芽率の悪い日本ほうれんそうを蒔く時季もはずしている
ワコちゃんを誠さんがこっそりフォローしていたんですけどね。
苦土石灰…ふふふ。
私も撒いたわ。チューリップを植える前に。
と、読んでいて、そーそー!と思うことばかりなりで
楽しかったです。
誠さんは農業は土づくりだ、と気づいて、
有機農法をやっている農家に弟子入りして、
落ち葉集めから手伝っていたりします。
ああ、これも出たよ。「野菜ソムリエ」の試験に。
よい土壌の条件。微生物がたくさん住んでいる土ー。
「野菜ソムリエ」の受講前に、または試験前までに読んでいたらなあ…
「ドラゴン桜」のなかに、古典攻略法として、大和和紀の「あさきゆめみし」が出てきますが、「野菜ソムリエ」攻略法として、この「グリーン」もいいぞ!
タネなしブドウをつくるためのジベは出てくるし、西洋ほうれん草と日本ほうれん草のちがいもマンガでわかりやすいし!
終わりの方ではワコちゃんは誠さんとはべつの世界、自分でいちから手がけたハーブ栽培という夢をもつようになります。そこも「のだめ」のようだと思った。
無事結婚して誠さんのお嫁さんになったワコちゃんは、誠さんのお手伝いをしたり、
調理師として町のレストランのお手伝いに行ったり、ハーブ栽培をもっと広く展開していったり、するんだろうなあ。
あー、
しあわせな気持ちになれるマンガでした。
ではでは☆