やはり、NDCで290番台でしたー。
290番台は地理とか旅行記とかですが、
こちらは規模が世界にひろがっておりますー。
ロンドン、ハバロフスク、グアム、韓国、ローマ、スリランカ、ベニス…。
私もかろうじて知っているのは、ソウル、
焼き肉だけじゃない韓国、という章題どおり、
ソウル飯を堪能する「富士山」ご一行。
(この本の旅は「富士山」という雑誌の企画なんでした)
と思っていたら、
仙台への旅がありました。アンケートや視聴率などでいつも
仙台に圧倒的な人気を誇っているさくらさんが、恩返しに仙台に行こう、
と思ってイラストつきサイン色紙を用意してやってきたはずが、サインは忘れていて
初手からテンションがさがってしまう…。
でもその後、仙台のお寿司とか駄菓子屋さんとかこけし屋さんとかが出てきて、
仙台を堪能したことが分かってホッとする。
私は岩手生まれで、仙台は東北のなかの都会のイメージで遠い感じなんだが、
遠くから東北に人がやってくるとなると、「わしら東北」というような気持ちがにわかに生まれ、
どうかいいことを書いてくれてますように、
という、
祈るような気持ちになるのである。
ところでいちばんおもしろかったのは、ご本人もあとがきで
いちばん強い印象を残している旅は「ハバロフスク」と言っている、
そのハバロフスクの散々な旅なのであった。旅話は、さんざんであればあるほど、
読み物としておもしろく感じられる。意地悪な気持ちではなく、たぶん、旅に期待するものは
ハプニングだからだと思われる。
(なので、予定調和的に終わってしまうと、なにかもひとつだなーとなってしまうのだった)
2003年刊。