きのう、ライ麦粉をつかったパンを
焼かなきゃーと思って焼いた、ライ麦ドライフルーツ食パン。
例によってテキストに沿ってつくって大いに気に入ったあと、
自分で粉をかえたり、具材をアレンジしたりしました。
具材はブルーベリーと生協の有機ミックスレーズンで
合計200g
だまってりゃあ、ココアスポンジのフルーツケーキに
見えなくもないですよね(笑)。
私が高校生の頃、街に「ミッシェル」というパン屋さんがあり、
倹約高校生だった私はお昼代参考書代文具その他で
一ヶ月一万円というお小遣いをせしめていたですが、
そのお小遣いのほぼ90%を本に注ぎ込み、
(ということは学生の本分である学業に注ぎ込む
べきエネルギーと時間をそちらに濫費していたということだ)
お昼はリッチなときは当時40円だった揚げあんぱん
(紡錘形をしているため友達は草鞋パンと呼んでいた)一個。
プアな時はもちろん抜きですが、
高2あたりで開発した技は、ミッシェルのライ麦パンを買って
それをラップにつつんでお弁当代わりに持っていく、という作戦だ。
ライ麦パンの独特の風味が、くせのあるものがすべてすきな
私にはたまらんかったわけだ。ライ麦パンはスライスしてあって、
その断面はかまぼこ型だったと思う。ジャムは市販のジャムなのだが、
それも独自のおしゃれ観に裏打ちされたジャムであって、
森茉莉の『贅沢貧乏』ごっこをやっていたので、リッチなときは
ビスケットにジャムをつけてリプトンのイエローラベルのティーバッグの紅茶で
ひとりお茶会を催していたわけですよ。
森茉莉はほんとうの贅沢をしてきて貧乏でも贅沢の気分を味わっていたわけだが、
貧乏以外しらない高校生の考えることだからすべてがみみっちくしみったれているわけだ。
でも今思うとそのみみっちさが懐かしいというか若さだと思う。
というわけでライ麦パンは青春の味なわけだ。
みみっちさや独りよがりやストイックさや知識欲や負けん気や劣等感や絶望が
みっちりつまっている。かんじ。それにしても富岡多恵子の『青春絶望音頭』が
Amazonで入手できるとは…。
いい時代になったなあ。長生きしよう(笑)。
↓自分レシピのライ麦パンの平面図(うえからみたところ)
↓同。ライ麦粉は重いので目のつまったずっしりしたパンに
ちなみにこちらが昨年10月にやいた、
ブルーベリー150g(リッチだ~高校時代の私が聞いたら
ひっくり返るであろう)のブルーベリーライ麦食パン。
レシピ通りのはずですが、たぶん、
ホームベーカリーのマシン連続運転のために
なにかがおこったらしいです(笑)。
やっぱりホームベーカリーはちょっと休ませないと
ダメですねー。
この凹んだ頭をみたときは、うわっとおもいましたが、
ライ麦粉とヨーグルトの酸味とブルーベリーの酸味が
マッチして、味わい深いおいしいパンではありました。
ちなみに風通しのいいところであら熱をとっているわけですが、
家電のおいてある金属棚の網です…。
高いところにあるし、網だし。
*ライ麦ドライフルーツ食パン
ライ麦粉(細挽き) 150g
最強力粉(ゴールデンヨット) 150g
ほんとうはライ麦粉100g、強力粉(カメリヤ)200gなのですが、
粉の残量からライ麦粉を多くし、その分ふくらませ力のつよいゴールデンヨットに
変えたわけです。
ゲランドの塩 6.5g
冷水 190g
ヨーグルト(無糖) 70g
インスタントドライイースト 1g
発酵バター(無塩)30g
具材
ドライブルーベリー55g(一袋が55gだったのです)
有機ミックスレーズン 145g(ぐらい)
両方あわせて200gは粉の量に対して入れすぎかな?とも
思いましたが、フルーツケーキみたいな断面になってよかったです。
ちなみにうちの0.1g単位のスケールですが、最小計量が2gからなので
2gを紙にはかって、それを慎重に半分にしてつかいました。
どこかにあるんだろうなあ、0.1gから計量できるスケールも。
でも1gという極小の計量はたまにしか出てこないので、
まいいかと。
インスタントドライイーストの分量はレシピによってすごいひらきがあるので、
なんでかなーとその理由を考えるのが楽しみです。
ちなみに最近読んだ料理の本には、ドライイースト20~40gという
おおらかな数字が出てきて脱力しました。
すごく説得力にあふれた本だったので、
今度ドライイーストをつかった天ぷらをやってみようかなーと。
(脱線しっぱなしでしたね)