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私に似ているひとがけっこういるらしく。
昔から、
ねえ、あなたこないだあそこにいましたよね?
とか、
○○さんですよね?
とか、
断言
されます
。

二十歳のころ、小さな田舎町に住んでいたんですが、
「菅原さん(旧姓でしたが、ま、面倒なので菅原で)、昨日、紅い車で
店に来たでしょう」
と取引先の書店のひとに言われて(当時高校の司書のおねーちゃんだった)、
「えー。あたし車の免許ももってないしー」
と言ったんですけど、でもあれは菅原さんだったと思うけどなあ…と
納得がいかない風でした。
そのあとも、紅い車にのっていた菅原さん情報を、別々のひとから3回は
聞いた。当時は「中森明菜」か「クレオパトラ」と呼ばれていたんだが、
つまりあんなボブベースで、ドスの利いたアイメイクだったわけだが、
その私に似た人?どんなんじゃー。
あれから二十数年がすぎまして、たしかに紅い車を
運転しておりますが、なんか、当時の私に似た人の説話に影響されている
気がしないでもない。
私に似ている人をみたよ、じゃなくて、
私を見たよ、というひと達の断言ぶりのすごさは、
こちらがいくら否定しても、でもあれは、とくるところだ。
メガネ店に勤めていた時は、
「○○市の時計屋さんに勤めていた人だよね?」
と言われて、
「えー?あたしはずっとこの市でメガネ屋ですがぁ?」
と答えたら、
「お父さんは大工さんでしょ?」
と言われて、それはたしかに父は大工だが、
「でもそれ違うから絶対!」
と答えたのに、その人はおなじSCのおなじフロアーのひとなんだが、
それからも何度か、
「でも○○市の時計…」
としつこかった。
2年も前のことになるが、三宅さんと大西マネージャー、息子との
4人で札幌で遊んでいた時も、
「こないだ、お見かけしましたよ」
と言われた。ちーがーうー。
こないだ、って、盛岡在住の私がそんなにちょくちょく北海道で
遊べるかぁ―――!!
(念のために、それっていつ頃?と聞いたら1ヶ月前、というので、
絶対ありえん!当時私はタイにいたんだ!と思った)
どんだけ私、ありふれた容姿なんですか。
一方で、
「すぐ菅原さんだとわかった!」
とこれも断言されることが多いのですが…。
まあ、私のまわりの不思議なできごとはこんな感じですね。
いちばん不思議なのは、もしかしたら?というクッションなしで、
いきなりあれは菅原さんだった、間違いない、
と断言する人々ですよ。
私はサスケでもパーマンでもないので、分身の術は遣えないなり(笑)。