ブログネタ:退屈な本、最後まで読む? 途中で止める?
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これで思い出すのが「はるかなる風と光」という往年の名女優、じゃなかった、
少女マンガの不朽の名作ですよ。
「ガラスの仮面」に先立つ美内すずえの長編漫画なんですけど、「ガラスの仮面」に
つうじるキャラ設定がありまして。
舞台はナポレオンがフランスの皇帝になる前後。イギリス貴族の父と南の島の酋長の娘の
間にうまれたエマが主人公です。
(なぜか文庫版の解説に、エマ・オブライエンがエマ・トンプソンになっていて腰が抜けた(笑))
美内すずえらしい、波乱万丈の末に、エマはナポレオンの帝王テストをうけることになります。
エマに島を守り、他の国々に負けない文化・産業を育てる王者としての資質があるかどうかの
試練ですね。
いくつもの試験があるのですが、ある時はエマに豪奢なドレスやアクセサリー、少女ならだれもが
夢見るような部屋に住まわせます。
ところがここでエマが手にしたものはドレスではなく、「カカオについての本」だったのです。
むろん、エマはフランス語がすらすら読めるわけもなく、看守(そう、エマはスパイ容疑で逮捕されていたのですもともとは)をつかまえて読みを習うのですが、
言葉も分からない、退屈な一冊の本をエマは一週間読み続け、ナポレオンの試験に合格するのでした。
というわけで話が長くなりましたが、
この時のエマの心にあったのは、文明が遅れているばかりに他国に馬鹿にされる「赤ちゃん」状態の島のことでした。
カカオはまさに南の島にうってつけの産業でした。だからこそ、エマは本を読みつづけたのです。
というわけで、人生に必要な知識はすべてマンガに学んだ、タイプの私としては、
おもしろくなくても、退屈でも、その本が真に必要な知識や情報を齎してくれるなら、
読みます。ナポレオンの呪がかかっているわけです(ノ´▽`)ノ ⌒(呪)。
やめよっかなーと思うこともありますが、そういうとき、マンガの読みすぎだと言われても、
これはナポレオンの帝王テストなんだわ、負けるもんかメラメラ、と気合いを入れ直して
最後まで読むわけです。
・おもしろくて役に立つ本
・おもしろいが役に立たない本
・おもしろくないが役に立つ本
・おもしろくないうえに役に立たない本
順列組み合わせみたいですが、
本を上記の4種類にわけるとしたら、
私はおもしろくて役に立つ本を真っ先に読むと思いますが、
おもしろくて役に立たない本よりは、
おもしろくなくても役に立たない本、
を選ぶと思います。
不思議なことに、「おもしろくなくても役に立つ本」は、
おもしろくないなーと思って読んでいても、
「役に立つ」ところで瞬間にして、「おもしろい本」に変身するんですよね。
学生時代の教科書や古典なんかがそうでした。
「役に立つ」というのは、すべて実用ということじゃなくて、
深いところで心が揺さぶられるとか、新しい物の見方に触れられるとかでもあります。
もちろん、小説のなかでジャムの保存の仕方を思いがけず覚えてしまったり、
真珠の連について学んでしまうこともあるのですが。
また、こういうことも考えます。
どんな人でも、なんにもほかに娯楽のないところにいたら、どんな本でも読むと思うし、
どんな本からでも貪欲に知識を汲みあげようとするんじゃないかと思う。
人は基本的に知識を求めつづけ、向上したいと願う生き物だと思うので。
ということで、基本的には退屈でも一応最後まで読む派です。
最後まで読まないと分からないってこともありますしねー。
みなさんは、退屈な本最後まで読みますか?途中でやめますか?
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