エコロジー幻想 武田邦彦
…じつは。
大きな声ではいえないが、私もこの本の著者、武田邦彦さんと
おなじようなことを思っていました。
それは、
太陽光発電の家。国から補助が出るエコって、なんだかなあと。
もうひとつが、
省エネ家電に買いかえれば、年間○○○○円も電気代がお得!
というやつ。いまあるやつを寿命まで使った方がエコでは…と
思っていましたが、
やっぱりそうか。
私のように科学に弱い、直観だけで生きているような人間でも、
なんとなーく変、ということは分かるんだなーと自分に感心した(笑)。
でも、言われないと分からないのが、ペットボトルとアルミ缶のリサイクル。
消費するだけなら、この二つはとても優秀な素材らしい。それなのに、
リサイクルしようとすると、とたんに最悪な代物になるという。
じゃ、瓶の時代に戻せば、というと、私もぎっくり腰をやったことがあるので、
それは運ぶ人の身になってみろ、といいたい。絶対腰痛に苦しむ人が増えますから。
私は冷凍食品は自分が冷凍したもの以外は、あまり買わないほうなんだけど、
その理由はただ自分で作った方が安上がりだから、というだけでした。
でも、「食生活アドバイザー」の問題集に、冷凍することによって、保存料などの添加をしなくても
よくなる、という長所が記されてあって、ほほーと目から鱗でした。
そう思って数日で
冷凍食品は感動を奪う、という武田さんの言葉にはっとする。自分がないなあ(笑)。
はっとした言葉はほかにもありました。
部分的な正しさと全体的な正しさ。
額に汗をかかなければ景色は美しくない。
「ものの時代」「こころの時代」。
エコロジーとは、みんながすこしずつ我慢すること、という
考え方もうなずけます。
「環境にやさしい」という言葉をうのみにはしてこなかったつもりですが、
いやでもけっこうやっちまってました私(笑)。