地区大会の準決勝を勝ち上がったあと、谷口君は
けだるそうに試合を見学にきていた青葉のエース佐野君と
すれ違います。
二言、三言言葉を交わし、佐野君がかったるそうに踵を返した瞬間、
谷口君が言い放ちます。
「決勝で会おう」
その静かで控えめな口調に、佐野君はまるで気付かなかったのでしょう、
監督に、
「決勝で会おう、なんていってくれますよね」と苦笑します。
「キャプテン」をご存じない方には、なんのこっちゃーかもしれませんが、
名門・青葉のエース・佐野は、全国大会まで登板することは
ないんです。
つまり、これは、
「僕たちは必ず君を引きずり出してみせるよ!」という谷口君の
果たし状なんです。
佐野君は、青葉の2軍の球拾いだった谷口君のことなど、
一顧だにしませんが、
この続きを知っているものは、マンガにはない、
このすれ違いのシーンに膝を打ってしまうわけです。
いけー!!谷口くん!