西原理恵子さんの
『女の子ものがたり』の主人公は、
幼いころ、大丸デパートのホットケーキの
味を仲間たちにそれはそれはおいしそうに
話すのが世界一得意だったのですが、
一家離散で子どもたちがバラバラになる、
そんな辛い状況にある子供に、
「大丈夫や、おじいちゃんにすっごく可愛がって
もらえるで!」と、
きっと大丸のホットケーキもたべさせてもらえるから!
と、鼻息もあらく、はげます場面は、
読んだときはどうってこともなかったはずなのに、
いま思いだしたら、涙がでそうです。
たべものが人を励ます力について、
考えるようになってきたからでしょうか。
映画「女の子ものがたり」では、
空き地で大得意のホットケーキの話をする、
なっちゃんことなつみの、
生き生きとした語りはでてくるんでしょうか。
この秋、みたい映画のひとつです。