上田真而子訳 岩波少年文庫
友達(女子プロレスファンじゃない友達です)が、
少し前に、『ハイジ』をはじめて通して読んで、
カルピス名作劇場のイメージと全然違っていた、
と言っていたので、その時はエラソーに、
そりゃあそうだよ、私はハイジが夢遊病になるあたりが
いちばん印象に残っているくらいで、ありゃあ、
最近話題になっている、小児うつ病の典型ですよ、
とか言って。
でも、もう20年くらい読み返していないから、
友達の語るディティールがひどく魅惑的に
思えて、
そのうち、図書館から借りて読むか、
実家に帰って、福音館書店・矢川澄子訳で
読むか、と思っていた。
図書館から借りてきたので、矢川さんじゃなくて、
上田さんです。
子どもの本の名作の翻訳は、いろんな方が手掛けているので、
できるだけ、いろいろ読むようにしている。
研究したいわけじゃないんだけど、なんとなく。
そんなわけで、『ハイジ』、思っていたとおり、ハイジが洋服ダンスにためていた
まっしろいパンを捨てられて、アルプスに帰りたいあまり、
骨と皮に痩せさらばえてしまうくだりは、特に熱心に読んだ私です。
じつはカルピスのハイジはそれほどよく見ていなかったのですが、
ハイジがいまにも死にそうなくらい、痩せおとろえたり、
夢遊病になったりするくだり、ありましたか?
私の『ハイジ』は、そこを抜かしちゃだめだろ、なんですが。
…それにしても、長与千種さんもですが、
今回私が借りてきた本は、
みなしご、
が基調低音になっている気がします。
みなさんは、『ハイジ』読んだことはありますか?
何十年位、読み返していないですか?
