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いろいろあるけど、強烈なボスキャラは本ですな。
重い。場所とる。埃を吸い取って、湿気も放つ。
体にやさしくないやつら。
なのに捨てられない。っていうか、本って実用品じゃないから、
捨てられなくてもいいんじゃないの、という気持ちがあるんでしょうね。
その怯んだ気持にツタのように絡みつくのが、
(捨てたら同じものが手に入らないかも~)という
悪魔のささやき。
本って、一度手放すと、なぜかすぐに絶版になったりして、
後悔させたがり屋さんなんだこれが。私は大体、10年サイクルで
本を大量に処分してきましたが、かならず後で買い替えているんだ。
もったいないじゃないか。
でも、その時は
「毎日こんなに大量の本を読めるわけでもないし、これからは
本は数冊しか所有しない、スッキリした人生を送るんだ!」
という、思いつめた気持ちなわけで。
そういえば、友達にあの『ガラスの仮面』を3回買い替えた剛の者が
いますわ。片付け魔なんで、えいっ!と売り払って、やがてまた
手元に欲しくなって買うわけだ。ちなみに『王家の紋章』も持っていた気がするぞ。
…インテリア雑誌なんか見るとさ、いつも思うわけ。本や雑誌って、なんだかんだ言っても、
インテリア的に美しくないんだなって。
いつだったか、スゲーと思ったのが『楢山節考』の深沢七郎は、本をつねに2、3冊しか
もたないという話で、たしか、全集本なんかも、今読んでいる巻の、必要なところだけを
ちぎって、というか、割って、トイレにおいておく、んですよ。どうですか。
そこまで達観できたら、スッキリ清々しい人生を生きられそうな気がするなあ。
むうー。
捨てるか捨てられないか、それが問題なんじゃなくて、
これでいいのだ!という達観が問題なのかしら。
捨てられないもの、ってじつに奥の深いテーマだと思うわ…
みなさんの使わないけど捨てられないものって、なんですか?