慙愧もの、というのは、東海林さだおさんのエッセイにあった
表現ですが。
慙愧の念に駆られる通販というものがあるんですよね。しみじみ。
中学校からやっと勉学に目覚めた私が「睡眠学習枕」の次に
手を出したのは、「記憶術」ですよ。笑わば笑え。とほほ…
だってねえ、煽り文句が凄かったんですから。
「この記憶術があれば、試験前に15分勉強するだけで、
学年トップに!」
「それまで平均点以下だったボクが、いきなり98点を取りました!」
だいたいこんな調子で、暗記モノに手を焼いていた私が、
すがる思いで数千円をはたいて手にしたものは!
なんと、ただの「記憶術」の本だ。
えええええええ。
01から99まで、数字に単語をあてはめて、
それで年号を覚えようみたいな。
ほんとそれだけでしたよ。他にもなにか書いてあったかな。
でもあんまりな内容だったし、イラストもへたくそだったので、
がっかりした。それでも、その語呂あわせだけでも真面目にやれば
よかったのかなー。でもそんな気も薄れるほど、ちゃちな本だったぞ!
結局中学校時代やった暗記法は、中2で出会った英語の先生のお勧めの、
レポート用紙にひたすら英文、英単語を書いて書きまくって覚える、
というものだった。レポート用紙を表裏遣って、ボールペンのインクが
ああっという間になくなるくらい。ボールペンのインクを使い切るのって、
快感ですよね。
迂遠なようですが、これは確実な方法だったと思いますよ。
レポート用紙をひと夏で5冊消費した私は、夏休み明けテストで98点をとり、
ええーっ、あいつが?(余計なお世話じゃ)とおおいに驚かれたものです。
記憶術は、急がばまわれ、だと今も思う次第です。
しかし、あの「記憶術の本」、けっこう長い間、広告が出ていて頭にきたなー。
まだまだ続く通信販売慙愧もの。とほほ…