自己嫌悪を避ける生き方 『トーマの心臓』(萩尾望都)の主人公の一人、ユーリで印象深いのは、自己嫌悪になるようなことはしないと決めている、とさらりと話すシーンだ。当時中学生だった私と小学生の弟は痺れた。自己嫌悪盛りの子ども達には神発言だ。自己嫌悪は無益だ。とはいえ。避けた先がまた水溜まりとはよくあることで。いまの私は自己嫌悪になりそうなことを避けるより、なにが起こっても、悪くないわね、と受け取りたいと思うのだが。