菅たんの実家では、お節料理を重箱につめて、というのは、2,3回
しかやったことがなかったなー。
テレビドラマやアニメ、マンガなんかで、きれいに盛り付けられたお節を見ると、
ふつーの家はきっとこうなんだ、うちはふつーじゃないんだーと焦ったものです。
ほんとに子どもって、何に傷つくかわからないですよね。
うちのぼんずは「あたしンち」が基準みたいで、ゆずぴとおんなしなら、安泰だと
思っているようです。ああ基準が「あたしンち」でよかった。「サザエさん」はけっこう、
ハードルが高いぞ。
お節、というものは作らないけど、いくつかの正月料理はありました。
毎年作るのは、まず、黒豆。
これは、地方や家によって、いろいろな煮方があるみたいで。
うちは、わりあい、固めで水あめをいれて照りをだしていたような気がします。
黒豆を煮たときの、きれいな濃い紫色の汁が私は好きだったので、
母は、汁も多めに残して仕上げていたような気がする。それとも、もともと、
汁を多めに煮ていたから、汁を飲むのが好きだったのかしら。
アントシアニン。目に良いらしいですね。ふだん、ブルーベリーヨーグルトを食べて
いらっしゃる方も、お正月は黒豆の煮汁を飲みましょう。甘すぎますけどね(笑)。
そんでね。
「皺は寄っても、まめなように」という意味で、黒豆に皺をよせて煮あげるんですって。
大阪の船場では。船場の習いなのか、田辺聖子さんのおうちがそうだったのか、
『姥ざかり』で、主人公の歌子さんがそう言ってました。
うちは、皺のないつるんつるんの煮豆だったので、けっこうショッキング。高校時代に読んだんですが、
そのころって、人と違うことに敏感だから、うちはやっぱり変だったんだーと、落ち込んでました。
おうちによって、いろいろだと気づくまで、「黒豆は皺が寄るんだ」と思い込んでましたよ。
去年作った黒豆は、醤油を隠し味に使ってみました。
やっぱり、甘さに噎せながら、紫色の煮汁をのみました。
そう言えば、母は「喉にいいのよー」と言ってましたが、
子どもの頃から低い声だった私は、ソプラノになるのかと
思ってせっせと飲んでいたんでした。いま、思い出したけど。
喉にいいって、声帯にいい、という意味じゃなくて、
風邪予防とか、咳止めって意味だったのかなあ。
みなさんのおうちの黒豆は、皺あり? 皺なし?