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そういえば、昔は電車を乗り継いで帰省していたなあ。
しかも嬉々として。
なんでって、私、電車が好きだったんです。
好きなので、新幹線なんてもったいない気がしていた。
あっという間について、しかも倍お金がかかる。
それにくらべて、普通や快速は、電車に乗っている時間を楽しめて、
お金は安上がり。あー、なんて素晴らしいんだ。
ってな話を、当時勤めていた高校で、生徒(といっても2歳くらいしか
違わないんだ。学校で一番生徒に近い職員。それが菅たんだった)に
したところ、
「すっごく新鮮!」
と、感動されたぞ。
というわけで、電車は長く乗っているものという固定観念があって。
ええ。
先日も、うっかり山手線で一駅なのに、ついブログの更新なんかしようとして、
気がついたら次の駅で。
あわてて反対のホームに移動して、もうなにやってんだか。
最近は、ブログの記事を書いていることが多いですが。
かつて6時間かけて、ゆっくり帰省していた頃は、そしてケータイのなかった時代は、
本を読んで、友達に手紙を書いて(もちろん、読んだばかりの感想を
書くのだ)、本を読んで、ひたすら本を読んでいたと思う。
秋から冬にかけては、編み物をしていた。恋人に贈るセーターではなく、
自分のためのたっぷりしたアランセーターだった。
時間を、自分のためにだけ、自由に恣(ほしいまま)遣えた頃。
なんて甘やかで、豊かな時代を生きていたのだろうという気がする。