出すだけ出して俺から離れる、ユノを。
今までなら虚しく思ってた。
今はただ、愛し方を知らないだけで。
抱くだけで許されると思っているのかもしれないと感じる。
傷つけるのは、信じてしまいそうだからで。
信じたくないから、嫌われてもいいように、傷つける。
何度も傷つければ、自分を愛そうと錯覚している相手も。
いずれ離れていく。ああやっぱりと、自分に言い訳をして。
傷つかないように防御してる。
なんだっていい。俺は、どれだけ傷つけられても。
あなたが好きだから。
正直、俺は普通に愛されたいし愛し合いたい。
たわいないケンカだってしたいし、我慢なんかしたくない。
・・・だけど。
なつかない猫のような。
気まぐれに愛を欲しがるあなたを。
そのまま、愛したい。
「・・・チャンミン」
部屋の奥から、あなたが。
俺を呼んで。
何事もなかったようにあなたの元へ、行けば。
ソファに座るあなたが、隣に座るように促されて。
大人しく従う。肩を抱かれ、あなたにもたれながら。
歯を食いしばらなければ。
涙を流してしまいそうだった。