あつらえたようにぴったりと合うその服を着て。
家に帰る。
「ただいま」
チャンミンさんは一瞬、驚いたように目を見開いて。
その後、手元にあるビニール袋に目線を落とした。
「ありがとう。忙しいところ悪かったな」
笑顔が引きつってる。一瞬、顔を反らして。
もう一度しっかりと俺を見た。
「スンホ、お前、その服・・・」
「友達の家で、お茶をこぼしちゃって」
チャンミンさんの目つきが鋭い。
「借りたのか」
「うん。色がついちゃうからって」
納得いかないような顔のまま、軽く頷く。
部屋で服を、脱いで。
何気なく鏡を見た瞬間。
赤く吸われた痕が、くっきりとついていて。
恥ずかしい。スビンさんの家での出来事を思い出す。
あのままあそこにいたら、どうなっていたんだろう。
また会ってくれますね? そう言われた。
服を返す口実がなくても俺は、あの人に会いに行くんだと、思う。
心より体が、好奇心が。
あの人を求めてしまう。
