まさかの、ユノさんに。
会えるなんて。
「寝過ごしちゃって、その」
「よかったら送りましょうか?」
いい人そうだとは思ってたけど。
願っても無い展開。キュヒョン呼び出しLINEすかさず取り消したし。
ユノさんの車は控えめな軽。
もっと走り屋みたいな車に乗ってるのかと思った。
どうそ、と促され助手席に乗る。
じょじょ助手席……!
興奮してる俺に、ユノさんはちょー冷静にシートベルトをカチッと締めて。
「家、どのへんですか? 教えてください」
って。ああんいけずぅ……。
ここはもう誘うしかない。
「あの、お時間あります?」
「……え?」
「いやあの、ただ送ってもらうんじゃ悪いんで、お礼に飯でも」
「そんなに遠くないでしょ? 帰るついでだから、いいですよ」
これまた歯磨き粉のCMできそうなくらい爽やかな笑顔でどスルーされた。
女心には疎いタイプ、っと。俺、男だけど。
必殺時間稼ぎ。
「じゃあ、あの……相談にのってくれませんか?」
八の字眉で目をウルウルさせて見つめる。これで老若男女たいてい落ちる。
案の定、ユノさんも。
「そういうことなら。お役に立てるかわかりませんが」
あっさりOK。すげえ俺。