バス停にて 21 | 沼から出られない

沼から出られない

元トンペン、現在RIIZEウンソクペン。
柴犬りゅー♂飼育中。

まさかの、ユノさんに。

会えるなんて。

「寝過ごしちゃって、その」

「よかったら送りましょうか?」

いい人そうだとは思ってたけど。

願っても無い展開。キュヒョン呼び出しLINEすかさず取り消したし。


ユノさんの車は控えめな軽。

もっと走り屋みたいな車に乗ってるのかと思った。


どうそ、と促され助手席に乗る。

じょじょ助手席……

興奮してる俺に、ユノさんはちょー冷静にシートベルトをカチッと締めて。

「家、どのへんですか? 教えてください」

って。ああんいけずぅ……


ここはもう誘うしかない。

「あの、お時間あります?」

……え?」

「いやあの、ただ送ってもらうんじゃ悪いんで、お礼に飯でも」

「そんなに遠くないでしょ? 帰るついでだから、いいですよ」

これまた歯磨き粉のCMできそうなくらい爽やかな笑顔でどスルーされた。

女心には疎いタイプ、っと。俺、男だけど。


必殺時間稼ぎ。

「じゃあ、あの……相談にのってくれませんか?」

八の字眉で目をウルウルさせて見つめる。これで老若男女たいてい落ちる。


案の定、ユノさんも。

「そういうことなら。お役に立てるかわかりませんが」

あっさりOK。すげえ俺。