■SIDE-U
可愛いな。女の子みたいな綺麗な寝顔で。
スキンシップ苦手って言ってた割に近くに寝てるのは、きっと。
転がってきちゃったんだろうな。どれだけ見つめていても飽きない。
我慢できなくてお鼻をちょん、って指でつついたら。
「ん・・・っ！」
ぼーっとしてたのに、目の焦点が合って俺を認識した瞬間。
びっくりして飛び上がって後ずさった。・・・あ、やっぱダメだったみたい。
「おおおおはようございます！」
「・・・まだ夜中だよ、チャンミン」
「あ」
「びっくりした？ 起こしちゃったね」
「いっ・・・いえいえこちらこそすみませんあんな近くで」
「ううん。・・・目が覚めちゃったし、ちょっと話そうか」
「・・・はい」
お互い、布団にくるまりながら。
恥ずかしがり屋のチャンミンは、あんまり目を合わせてくれなかったけど。
子供の頃の話とか、今のバイトの話、大学の話なんかをした。
時々俺をじっと見つめてくれるその顔がとても、いじらしくて。
見惚れちゃう。可愛い顔って、いいな。
男でも可愛い子はいるけど、こんなに可愛いって思ったの、初めてかも。
弟として可愛いというより、異性に対する可愛さみたいな感じ。
あんまり深く考えはしないけど、ちょっとドキドキした。
