2011/05/02
4/28のFOMC、直後のバーナンキ議長記者会見を通過し、米FRBの金融緩和姿勢を確認しました。
FF金利の利上げ、出口戦略の議論は当面先送りを示唆しています。
これにより、様子見であったリスク資産(特に株式市場)は上昇局面です。
(1)市場動向
4/29のNYダウは12,810.54ドルで前週末比+2.4%で終了ました。
2008年5月以来の高値水準です。
金融緩和の長期化を確認し、株式上昇、原油・金上昇、債券利回りは全体が低下となりました。
FRBは金融政策で低金利政策の維持を強調しています。
よって、FF金利の利上げは来年中盤以降との見方が強まりました。
QE2からの出口(引き締め)は緩やかになることが確認され、株式市場には追い風です。
また、バーナンキ議長は米株式市場の上昇には一定の満足感を示しています。
原油価格はNYMEXで113.93ドルと直近の最高値です。
原油価格は2010年の9月初頭から8カ月ほど上昇期が続いています。
当時72ドル近辺からおよそ40ドル(およそ58%)の上昇です。
米QE2による米ドル安基調と期間を同一にしています。
この程度の原油高は現在株式市場を減速させる要因になっていません。
金価格は1,563.70ドルに達しています。
米主要指標は経済状況の堅調さを確認しています。
米GDP速報は+1.8%(前期比・年率)。
米新築住宅販売件数は前月比+11.1%。
米消費者信頼感指数は65.4。
S&Pケース・シラー住宅価格指数は前月比-0.18%。
新規失業保険申請件数42.9万人。
個人所得+0.5%。
個人支出+0.6%。
ミシガン大学消費者信頼感指数69.8。
・成長率は予想の2.0%を若干下回るが、住宅販売好調。
・消費者信頼感指数は堅調。個人所得・支出ともプラス圏。
欧州では4/7にECBが利上げを行いましたが、その後のユーロの追加利上げ期待と先週の米金融緩和確認でユーロ高米ドル安にふれています。
原油高に伴い、ユーロ圏ではインフレ率が上昇。
インフレ懸念にユーロ圏(ECB)は積極的に利上げで対応しています。
これに対し、米国は景気浮揚(雇用改善)を優先との考え方とみられます。
本日、週明けの東京市場は日経平均が10,004円まで上昇しました。
ビンラディン死亡の報でアジア市場全体が上昇しています。
午後5時現在、欧州市場も上昇で取引を始めています。
今後の市場見通しとして:
・米FRBは6月でのQE2終了を確認。出口戦略は緩やかであることを確認。
企業業績には追い風が続き、米株式市場は年末にかけて一段高を予想します。
欧州は利上げ局面、ユーロ高で横ばい。日本は今期の業績見通しを確認してから。
新興国市場は、金融引き締めの警戒あるも、潤沢な米ドルの流動性の流入を予想しています。
米国債市場は利回りが低位で安定しています。
今後の波乱要因としては、原油価格の急上昇があげられます。
米国債市場:
米長期金利は2年物、10年、30年物いずれも緩和期待継続で低下しました。
イールドカーブの形状はそのままで全体が低下です。
米長期金利:
2年物利回り0.8061%→0.6013%。(前週比先週末)
10年物利回り3.5772%→3.2991%。(前週比先週末)
30年物利回り4.6417%→4.4050%。(前週比先週末)
米2年物と10年物との金利差は2.7711%→2.6978%と縮小しています。
日本の金利:
2年物利回り0.2100%→0.1900%。(前週比先週末)
10年物利回り1.3250%→1.2030%。(前週比先週末)
日米2年物の金利差:0.5961%→0.4113%。(前週比先末)
こちらも縮小しています。
新興国市場:
香港H株式市場は4日続落、13,208ポイント。
インドセンセックス指数は19,135ポイントで横ばい。
ロシアは4/25から小幅安。MICEXで1,741ポイント。
ブラジル・ボベスパ指数は66,132ポイント。
新興国市場は概して軟調局面です。
米金融緩和継続、米ドル安、資源価格上昇で、中国市場をはじめ、新興国は小幅調整局面です。
資源高が一段のインフレと金融引き締めをもたらすことを市場は慎重にみていると考えられます。
(2)今週の予定
5/2 日本第一次補正予算成立。米ISM製造業景況感指数。
5/3 米自動車販売台数。豪州中銀理事会。インド中銀政策決定会合。
5/4 米ADP民間雇用者数。ISM非製造業景況感指数。米主要小売業売上高。独シーメンス決算。
5/5 ECB定例理事会。イングランド銀行金融政策委員会。米AIG、GM決算。仏ソシエテジェネラル決算。
5/6 米雇用統計。伊藤忠商事、丸紅、三井物産決算。
注目ポイント
・ISM製造業景況感指数は好調を持続するか。
・米雇用統計。事前予想18万人。失業率8.8%。
(3)為替 5/2午後5時10分時点。
・ユーロ・米ドル:1.4812ドル(ユーロ高・米ドル安)
・米ドル・円:81.46円(米ドル安・円高)
・豪ドル・円:89.10円(豪ドル・円横ばい)
ECBの追加利上げ期待あり、ユーロ買われやすい状況です。
米国は金融緩和傾向が続き、米ドル安圧力。
日本も日本国債格付け下方修正、震災復興に向け金融は緩和傾向。
円クロスの為替市場は横ばいで推移。
今週は以上です。
どうか良いGWの中、三連休となりますように。