”しまじろう”との別れ |   文鳥とともに

  文鳥とともに

      ”小さな幸せ”を
こぼれ落とさなにようにそっと握りしめ
   ともに歩む足跡をしるします

 

 

 南の島の沖縄でも冬の寒い日には10度前後まで気温が下がり、強い北風が吹き続けます。高齢の”しまじろう”には厳しい寒さです。バスタオルの中が好きで、お休みのお別れをするときには『ミャー』と小さく抗議の鳴き声を出していました。

 

 

 

 

 昨年の2月、”しまじろう”のお腹が大きくなってきていることに気が付きました。その時点で性別を知らなかった私は、赤ちゃんかな?とも思ったのですが、なんとなく違うような感じも。

 

 日に日に身体が大きくなり、もし赤ちゃんなら生まれてくる子猫を一匹だけでも引き取りたいと思い、面識のない飼い主さんの所へ行きました。

 

(この頃は身体が重たくて辛そうでした) 

 

 お話しして分かったことは、♀だけど避妊しているから妊娠ではない。人から餌をもらい食べ過ぎで太っているか、お腹に水が溜まっているのではないかとのことでした。ちなみに、”しまじろう”は2度出産をして7匹の子猫を連れて戻ってきた過去があったそうです。7匹の猫はいま飼い主さんと暮らしています。

 

 結局、腹水が溜まっていたために2回水を抜いてもらっていました。でも、またすぐにお腹が大きくなってしまうのが見ていて辛かったです。

 

 

 

 

 ”しまじろう”の存在が私の中で大きくなりつつある中、事情があり引っ越しをすることになりました。引っ越しを決めたのは3月の初旬、徒歩10分ほど離れた新居に移るのは4月下旬の予定でした。少し遠くなってしまいますが毎晩会いに行ける距離です。

 

 

 

 

 3月22日。この日は、朝と昼過ぎに”しまじろう”のいる駐車場の前を通り、いつものように日向ぼっこをしている”しまじろう”に向かって、少し離れた位置から『また夜来るからね』と声をかけました。

 

 

 

 

 たまたま14時過ぎにもう一度通り過ぎると、大量の血を流した”しまじろう”が倒れていました。温もりは残っていましたが既に☆さまになっていました。

 

 事故なのか病気による吐血なのか私には分かりません。

 

 あのとき自転車を降りて撫でてあげていれば・・・

 

 日向ぼっこが大好きだった”しまじろう”。春の暖かな日差しで地面が温まっていたのがせめてもの慰めでした。

 

 飼い主さんの家に行きましたが留守にしていたため、段ボールを用意しバスタオルに包み隙間には花を添えました。夕方、飼い主さんへ状況をお伝えし、しばらく”しまじろう”の話をして最後のお別れをしました。

 

 あの日から1年・・・

 

 

 ”しまじろう”は、いつも私を優しい気持ちにしてくれていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 いまはココが私の心に寄り添ってくれています。