”しまじろう”のこと |   文鳥とともに

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      ”小さな幸せ”を
こぼれ落とさなにようにそっと握りしめ
   ともに歩む足跡をしるします

 これは、私の心に残る一匹の猫のおはなしです。

 (ココもちゃんと最後に登場します(笑)) 

 

 

 

 

 

 この猫との触れ合いがなければ、ペットを飼いたいという気持ちを沖縄を離れるまで抑えることができていたかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 那覇市首里、首里城へつながる住宅街を通る細い坂道、その途中にある駐車場を住みかにしていたのが街猫の”しまじろう”でした。私の住んでいた場所からこの駐車場まで歩いて1分もかかりません。

(”しまじろう”は私が勝手に呼んでいた名前で、本当は”ハナコ”だったようです。性別は♀でした)

 

 

 街猫とは言ってもちゃんと飼い主さんがいて毎日餌をもらっていました。もともと野良だったのが、飼い主さんの家の車庫に居つくようになりそのまま飼われたそうです。飼い主さんは何度も自宅に連れ戻そうとしたそうですが、その度に駐車場に戻ってしまったそうです。沖縄の梅雨の豪雨や台風の時も駐車場横の住宅の基礎部分に身を隠し過ごしていました。

 

 とても人懐っこく近所の人や観光客など誰にでも大人しく撫でられていました。

 

 

 

 

 私が”しまじろう”の存在に初めて気が付いたのは沖縄に来て3~4年が過ぎたころです。置物のまねき猫のように座っていたり、日向ぼっこをしながら寝そべっていたり、近くを通り過ぎるたびに愛らしい姿を目にしていました。

 

 

 多くの人に愛され可愛がられ、私などの出る幕はなかったのですが・・・2年前の梅雨の日の雨上がりに通りがかると、ずぶ濡れになった”しまじろう”が車の下から出てきました。推定年齢14~5歳、老化による筋肉の減少もあり、雨に濡れてとても瘦せているように見えました。この日を境にして”しまじろう”と触れ合うようになりました。

 

 

 人通りの途切れる夜遅く、餌と水、冬はバスタオルを持って会いに行きました。暖かな季節、”しまじろう”は太陽の温もりの残る地面に寝そべっています。冬は、膝の上に乗りたいと催促をしてくるのでバスタオルに包んで温めてあげます。雨の日は”しまじろう”が濡れてしまうので傘の下で餌をあげるだけで帰りましたが、それ以外は毎日1時間ほど”しまじろう”と一緒にいました。

 

つづく

 

 

 

 

 

 ココのアイリングの輪郭がはっきりとしてきて赤みが増してきているような気がします。