中学・高校と不登校(五月雨登校)の末に、
大学生になった息子の話を
記憶を辿りながら書き綴っています。
前日に腰がダメになってしまった私は
卒業式当日、ゴソゴソと終始落ち着かない感じでパイプ椅子に座っていました。
式が終わり卒業生が退場した後、
保護者のみ残された会場では
担任の先生達の挨拶の後、
校長先生のお話が始まりました。
帰るに帰れず冷や汗をかきながら座っていました。
各クラスのホームルームが終わったら
卒業生の諸君が外に出てきますから
保護者の方々はぜひ拍手で見送ってあげてください
との締めの言葉で終わりました。
が、しかし、それにはまだ時間があるとかで
司会の先生が
先日、卒業生を送る会がありましたが、
そこでみんなで見たビデオがあります。
入学した日から今日までの彼らの記録のようなものですね。
せっかくですので今日は保護者の方々にもご覧いただきたいと思います。
と。
BGMが流れVTRの投影が始まりました。
これまでの3年間で撮影されたスナップ写真をスライドショーにしたもののようです。
その時々の流行歌がBGMとして組み込まれています。
まだまだ幼い子ども達がどんどん大きくなって行く姿がそこにはありました。
知らない顔も知った顔も様々いる中、
時々息子も映っています。
笑っています
仲間たちと一緒に座っています
とても楽しそうに
あ〜こんな日もあったんだな
いつからこんな風になったのかな?
人を寄せ付けない、人と関わろうとしない。
何でこんなことになったのかな
考えたら涙が止まりませんでした。
息子の姿がたくさん確認できたのは一年の記録の部分だけ。
あとは修学旅行や体育祭本番の映像に隅の方に映るだけになっています。
可哀想に思えました。
いや、可哀想だと思うこと自体が息子に失礼なのは分かっています。
でも、どうしてもそう思えてしまったのです。可哀想だと。
最後は卒業生みんなへのメッセージ。
関わりのあった先生達が1人ずつ話してくれていました。
見終わった時、私はわりと感動したのです。
周りの保護者の方々もみなさん泣いていたと思います。
と、同時に気付いたのは、
私が見ているこのビデオを
息子は今までもこの先も一生見る機会がないんだなと。
そうです。
私がディズニーランドに誘ったから、
卒業生を送る会に参加していないのです。
どうせずっと休んでるし
どうせ学校にいい思い出なんてないし
その日もきっと行かないだろう
卒業生を送る会なんて行っても意味ないよね
そう判断したのは私であって
息子はそれに同意しただけ。
私は「ええよな?」と聞いただけ
息子は「ええよ」と答えただけ。
私が旅行に誘って今も後悔しているのはこの事があったからです。
腰が痛いことはすっかり忘れるくらい
私は胸が痛くなりました。
続きはまた。
読んでいただきありがとうございました。