成功体験 | 不登校その後、今は大学生

不登校その後、今は大学生

中学の頃から五月雨登校。
高校も転校できないまま何度も危機を乗り越えてギリギリ卒業。一浪の末に大学生になった子供の話です。
過去を振り返って書いています。共感してもらえるといいなと願いながら・・・


昨日


息子は苦難を乗り越えた経験が少ないというお話をさせていただきました。




それを思う時、いつも考える事があります。

娘と息子の育ち方の違いです。





娘は幼い頃から音楽教室に通っていました。
年に一回の発表会が嫌で嫌でたまらなかったようです。
ですがいつも先生の説得から逃げきれずに毎年出演していました。



嫌だけど出るからには恥をかかないように
練習して練習して本番を乗り切り
そして、最後にやり切った感を味わう。
高校受験を理由に教室を辞めるまで10年はそれを繰り返していました。


部活でも受験でもそうです。
圧倒的に成功体験が多いのです。



もちろん上手く行くように最大限に努力します。
私には真似できないくらいの努力家です。




ですから、



何事も頑張れば乗り切れる


池江璃花子さんみたいですね



と言う強い信念のようなものを
娘自身が持っているのです。






以前、心理学の本で読んだ




自己効力感




って言うのですかね?
きっとコレだと思います。





自分ならできると信じる力




だと、ありました。
娘はこれがものすごく高いと思うのです。
だから努力も苦労もやってのける。
逃げずに立ち向かう事ができる。
その先に成功が待っていると信じる事ができるから。






一方、息子は自己効力感が極端に低い気がします。




おそらく、これまでに成功体験が少ないから
努力して成功するイメージが全く湧かないのだと思うのです。





いや、むしろ本人的には
努力したのに報われないイメージの方が大きいのだと思います。




私から客観的に見て、娘は100%の力を発揮して努力しているとすると
息子は自分の力の50%すら出していない。
能力がないのではなく、常に余力を残しつつ適度な感じの精一杯なのですね。




でも、今まで本人は


同じように努力してるのに姉は成功して自分は失敗する。
これは能力の差なんだ。
自分はやっぱり劣った人間だ。



と、なっていたのだと思います。
決して同じようにではないのですが。





今思うと、息子はもしかして


精一杯やって出来なかったら自分の能力が低いと認めざるを得ず惨めだから、最初から控えめにしておく


と言ういつもの悪い癖が出ているのかもしれません。





自分の持てる力を100%注いで努力できかどうかも、ある意味で才能の一つなのかもしれませんけどね。





これらは全て本人の持って生まれた性格もあるでしょう。
ですが、私の育て方によって形成された私の責任も大きいのではないかと思っています。



と言うのも、
娘も息子もベースとなる気質は全く同じなのです。
心配性であれこれ先回りしては不安になって、
取り掛かる前に最悪の状況をイメージし、
始まる前から嫌になる。



2人とも最初は同じように渋るけど、
娘より不安が少し長引く息子に対しては
強く言わなくなった私がいます。



この子には無理だろう
嫌な事を無理してやらせなくても



と、自分に言い訳をして
息子を楽な道に誘導していたのは私自身です。
息子の成功体験が乏しくなった原因は、きっと私にもあるのです。



最初の拒否反応は2人とも同じですが、
その後の行動が違ってくるのは
自己効力感の差、成功体験の差、
私の関わり方の差のかなと思っています。




大丈夫、大丈夫。
きっとできるよ



何度もそう言ってあげればよかったなと
今更ながら思います。




最近の息子は
少しずつ努力で乗り越える事が増え、
自己効力感も少しずつ高まっているのではないかと感じています。



浪人しましたが、希望の大学に入れた事も大きかったのではないかと思います。



1年や2年の回り道、悪くないですよ。



読んでいただきありがとうございました。
では、また。