20231217_ベートーヴェン | Hon Taku の With My Soul

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「感想記録用ブログ」
ときがながれてのこるものはめにみえないものだけ

ミュージカル『ベートーヴェン』を観ました。

 

長年、クンツェリーヴァイ両先生が温めてきた作品が

ついに日本に上陸しました。

 

 

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 井上芳雄
アントニー・ブレンターノ 花總まり
カスパール・ヴァン・ベートーヴェン 小野田龍之介
ベッティーナ・ブレンターノ 木下晴香
バプティスト・フィッツオーク 渡辺大輔
ヨハンナ・ベートーヴェン 実咲凜音
フェルディナント・キンスキー公 吉野圭吾
フランツ・ブレンターノ 佐藤隆紀

 

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作品云々よりも、まずもって

花總まりさんと井上芳雄さんがやばかったです。

ベートーヴェンのトップコンビ、これシングルでやってんのほんまかよ。やばい。

 

アントニー・ブレンターノ 花總まり

今年1月にエリザベートを卒業されたのですが、

また新たに大きなクンツェリーヴァイを背負うことになりそうですね。

日本にクンツェリーヴァイ作品が入ってきたエリザベート宝塚初演から

出演なさってるということは、もはや日本一のクンツェリーヴァイを

知り尽くしていると言っても過言ではない。

ダンヴァース夫人もやりますか?アイシスもやりますか?

 

あの境遇と花總さんの柔らかさと可愛らしさ。 
あんなんもうベートーヴェンじゃなくても守ってやりたいと思うよね。

みんな惚れてまうやろと思うわけ。

 

ところどころアントワネットの影がかぶるところがあって、

MAファンとしてはお得感を感じたり。歌唱も素晴らしかったです。

花總さんの歌い上げからしか得られない栄養素がある、というやつです。 

 

特にベートーヴェンとトニは大曲揃い。

働き方改革が求められている宝塚ですが、その宝塚で13年間トップ娘役を

されただけあってあの雰囲気からは想像つかないほどタフなのでしょう。

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 井上芳雄

いま、日本でベートーヴェンを演じられるのは井上芳雄と望海風斗しかいない、

そう思わせる存在感のあるベートーヴェンでした。

 

芳雄さんも声を張り上げて歌うナンバーばかりで凄い。

再演時は古川雄大氏と愛希れいか氏が追加されるんでしょ。

望海風斗さん、男役に戻ってやらないですかこれ、待ってます。

 

カスパール・ヴァン・ベートーヴェン 小野田龍之介

昆ちゃんとかと共演が多いので必然的に拝見する回数が増える、

いわゆる「よく観る方のダブルキャスト」ですが。

例によって安定感ですね。それでいて、

兄ちゃん兄ちゃんとベートーヴェンに駆け寄る姿がかわいい。

彼もオルレアン公をやっていますからMA軍団ですね。

 

フランツ・ブレンターノ 佐藤隆紀

にしても、小野田さんもシュガーさんも歌がうますぎる。 
シュガーさん、本作の悪役ですが、ちょろっと出てきて、

爆裂に声がでかいし、さすがジャンバルジャンという貫禄でした。

彼はルイ16世ですね。MA軍団。

 

ベッティーナ・ブレンターノ 木下晴香

花總さんの旦那の妹。初めて拝見した気がします。

アナスタシアをされてますが、観たことがありませんが、
アナスタシアのイメージのままでした。笑

素敵なお衣装を着こなされていました。

 

ヨハンナ・ベートーヴェン 実咲凜音

ちょっともったいないみりおんおねえさんでしたね。
みりおんおねえさんと木下晴香さんはダブルキャスト役替りでも良かったかな。
 

フェルディナント・キンスキー公 吉野圭吾

ショーアップされた宮廷や劇場のシーンは吉野圭吾さんの担当。

マリーアントワネットやモーツルトを彷彿とさせる場面でした。

 

全体的にみんな若い。
山口祐一郎さんとか涼風真世さんとか一路真輝さんとか、

往年のクンツェリーヴァイレジェンドたち(イケコレジェンド?)

が出てないのも次の時代の作品という感じがします。

とはいえ、アンサンブルキャストの中には中山昇さんはじめ、

いつものクンツェリーヴァイ作品の常連さんももいらっしゃいました。 

 

指揮は上垣聡先生。 
エリザベートもかなりやってらっしゃいますし、
オーケストラと役者の歌唱、音楽的な滑らかさとパフォーマンス、

バランスのいい指揮をされる先生だという認識です。
今回はオーケストラピットもかなり広く編成が大きかったと思います。

 

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お芝居のストーリーについては、

エリザベートやマリーアントワネットに比べると「歴史」の要素が少なく、

ベートーヴェンという一人の音楽家のラブストーリーを綴ったような雰囲気。

耳が聞こえなくなる葛藤と弟の決裂や絆や和解も大きなテーマになっていましたが、

個人的には、歴史の波に翻弄され血湧き肉躍るような群像劇といった作品が好きなので、

それと比べると、同じようなシーンや曲が何度も続く感じがして、

ストーリー上の大きな起伏はなかったかなと思います。

圧倒的ではありましたが。

 

逆にベートーヴェンという大きすぎる肩書きが邪魔をするような形で、

それよりも一人の音楽家の恋物語としての見方を前提にしたほうが

ドラマチックで面白い感想になるのかな。

 

そう見るとこの恋愛模様は嫌いじゃない。

芳雄さんは初演のフェルセンですが、花總さんとフェルマリ共演はされてませんが、

なんか転生したフェルマリという感じもありました。

でも、最後は、なんかとっ散らかったまま終わっちゃったなという印象。

最後、お互いの幸せを遠くで祈る曲くらいあってもいい。

 
 

Youtubeで韓国語版をしっかり聴いていたし、

やっぱりクンツェリーヴァイでミュージカルファンとして育ってきた

ところがあるのでメロディーはすっと体に入ってきます。

リーヴァイ先生の曲はこうでなくっちゃ。

しっかり聴き込んでいったのでオリジナル曲も、来た!来た!と

盛り上がりながら観ることができました。

 

ベートーヴェンのクラシックも随所に盛り込まれていて、

考え抜かれて創られてるんだなと思いました。 
悲愴はスーパーボイジャーのデュエットダンスのイメージが強い。

カーテンコールあたりでもっと盛大に「歓喜の歌」をやって欲しかった。

日本人は特に第九が好きだと思います。景気が良いからね。

 

竜真知子先生の訳詞、MA同様ですが、

メロディにぴったりハマるので聴きやすかったです。

ミュージカル訳詞の方は意味もさることながら、

メロディと歌詞の当たりを考えて欲しいなと思います。

その点、浅利慶太氏はじめ劇団四季の歌詞はレベル高いと思いますよ。 
 

 

何回でも観たいけど値段が値段なのでなかなか難しいですね。

やっぱりミュージカルは1万3000円だと思います。満足はしてるけれども。

(これは、どの価格帯の時代からミュージカルファンをやっているか

ということに依存しそうな話題だと最近思うようになってきました。)
 

とりあえず、ムーランルージュより断然好きです。

 
配信が決まったようですが、とりあえずCDを出して欲しいです。 

トッテモトッテモスバラシカッタ!というリーヴァイ先生の声が聞こえるようです。

 

さすが日生劇場さん、ロビー天井の意匠も最高やな。
まさに #乙女建築 である。

 

 

これにて2023年は観劇おさめ!

 

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#本日のカレーうどん
銀座よもだそば。カレーそばですが。

自家製麺とインドカレーの店とのことでカレーそばもスパイシーで辛かった。

cuudに近い味がするかも。観劇前はあっさり蕎麦が良いので今後も重宝しそうです。

 

 

#本日のたんたんめん
銀座ファイブ香家「青鬼担々麺」
いつも前を通るけど初めての入店。思ったよりビリビリでした。

細麺が絡んで広島の汁なし担々麺のようで美味しかったです。

実際、汁なし担々麺のメニューもあるので再訪したいです。