20220924_月組「グレートギャツビー」 | Hon Taku の With My Soul

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ときがながれてのこるものはめにみえないものだけ

月組のグレートギャッツビーを観に行きました。

 

 

 

グレートギャツビーといえば、宝塚を観はじめて間もない頃、

師匠から瀬奈じゅんさん版DVDをお借りして何度も拝見しました。

 

今回、なんといっても、

音楽指揮を我らが塩田明弘先生が務められてるので

いちど観ておきたかったものです。

 

ムラの公演はSS席を持っていましたがコロナのために中止。

なんとか観たいと思って東京の公演を取りましたが、

今回やっとのことで取れたのが初めての立ち見。

3時間ぶっ通しで、もたれることもつかまることもできずに立っている

というのはなかなか苦痛ではありましたが、1500円という破格のチケ代で

宝塚の舞台を拝見できるのは何とも魅力的でした。

極めてコストパフォーマンスの高い観劇になりました。

 

 

立ち見で来てる人の中には比較的に男の人が多かったように思います。

熱心なファンは実は男性ファンにも多いのですよ。変な人も多いですが。

よくわからないYouTuberの声に惑わされないでほしい。

 

ジェイ・ギャツビー    月城 かなと

デイジー・ブキャナン    海乃 美月
トム・ブキャナン    鳳月 杏
ニック・キャラウェイ    風間 柚乃

 

 

ジェイ・ギャツビー    月城 かなと

あさこさんのギャツビーがよく似合っていたので、どうなるかと思いましたが

月城かなとさんらしいギャツビーに仕上がっていました。

次の世代のクールビューティーを担う男役ですね。歌も上手だし。

月城かなとさんは背中で語る役者だなと思います。

桟橋に一人立ち尽くしている姿がすごくかっこよかった。 

 

ピンクのスーツのシャツマニア。

デイジーが家に来てくれたのがうれしくて、

うすピンクのスーツでシャツを見せびらかすギャッツビーがかわいい。

れいこギャッツビーならやりそうだなと思うなど。

 

そもそもギャツビーはかつて愛した恋人と再会するために

彼女の家から入江を挟んだ向かいに自らの家を建て、

彼女が来てくれるように毎週パーティを打つほどの男で

かなりストーカー気質があると思いますが(笑)

その雰囲気を感じさせないさわやかなギャッツビーでした。

 

最後は苦しい展開なのですが、ギャツビーのその執念は嫌いじゃないですよ。 
やってることはトート閣下にも近いですからね。

 

デイジー・ブキャナン    海乃 美月

回想部分のハツラツとした女の子が可愛かったです。

そこから「女の子は馬鹿な方がいい」と、トムと結婚してしまうあたり、

どこか前日に観たモダンミリーちゃんにも似てるなと思ったり。

保坂さんのおかげでミリーちゃんは自分を見失わずに済みましたが。

 

馬鹿な女の子の曲がすごく決意のメロディに変わっていました。

歌詞はそのままに、あの時代を生き抜いていくデイジーの覚悟を見ました。

この変更は最近の小池先生のトレンドなのだと思います。

バルコニーのなこちゃんと同じように。

 

トム・ブキャナン    鳳月 杏

ちょっと彼女のお芝居はもう宝塚の範疇を越えてきていると思っています。

外に愛人をつくりながらも、ギャツビーに妻を取られることが我慢ならない、

貴族のプライドを絶妙に上手に演じていらっしゃいました。

 

ニック・キャラウェイ    風間 柚乃

出番が多く、みんなに翻弄される難しい役ですが、

本人のキャラでうまく展開していけていました。 

 

ジョーダン・ベイカー    彩 みちる

普段はふわふわっとした子猫ちゃんのような女の子ですが、

役に入るとしっかり者のジョーダンを演じていてさすがでした。

ジョーダンベイカーとニックキャラウェイがこの作品の肝ですね。 

 

ジョージ・ウィルソン    光月 るう
マートルの旦那ながら、うだつの上がらないガソスタのおじさん。
事故をきっかけに復讐に闘志を燃やす歌もありましたが、

この二面性を破綻なく演じきれるのはさすが組長。

ひとりセンターで歌うのもサマになるのが光月さんのかっこいいところ。


ヘンリー・C・ギャッツ    英真 なおき

出番は多くないですが、最後だけ登場する父親は
重要な役どころですから英真さんの復活公演としては

よかったのではないかと思います。 


マイヤー・ウルフシェイム    輝月 ゆうま

月城さんと同期ながら専科ということで大きな存在感を見せていました。 
声の出し方もかなり見てくれに合っていて、さすが専科だなと思いました。 

 

ヴィッキー    結愛 かれん
ジーグフェルドフォーリーズの踊り子。
何かにつけて目立つ。かわいい。

 

エディ・ニコルソン    彩海 せら

あみちゃんのルイヴィルがイースターのミッキーみたいでした。

それかトイビルトロリーパークのキャスト。

20世紀初頭のニューヨークだからだいたい時代背景は同じような感じでしょう。

可愛いのもできるし、はたまたアウトローもできる。

 

新人公演は別件で配信も拝見できなかったのが残念ですが、

芝居は月城、歌唱は望海、という雰囲気でとても素敵でした。


少年時代のギャツビー    瑠皇 りあ
最近注目してます。今後が楽しみな男役さんです。

妖精    美海 そら
妖精ちゃんやってた美海そらちゃん。

Rain on Neputuneで友人に紹介されて以来、

注目してるけどやっぱりこの子は可愛いぞ。
アイスキャッスルの売り子をやっているのが可愛かった。 

 

音楽指揮    塩田 明弘

オペラグラスで一番見ていたのが指揮者という不思議。笑

塩田先生の音楽はやはり生音感が強いと思いました。 
スピーカーでなくてオーケストラピットから音が出てくる感じ。
これが師匠の言う「ゆらぎ」なのでしょうか。
(そう思って聴くからなのだろうと思いますが) 
 

やはり宝塚以外の作品に比べて大人しめですが、
フラッパーのシーンでは指揮棒を放り出して天紫珠李さんと一緒に

踊っていらっしゃいました。笑

~~

 

新しい曲もいっぱいありました。

同じ歌詞でもメロディーが違うところが多かったかな。
 

立ち見で観ていると舞台の動きや照明の動きがよく分かって
すごく緻密な計算のもとに舞台が出来上がっているのだと改めて感じました。 

車も出てくるし大掛かりなセットで東京公演が無事に続いていて嬉しく思います。

やはり芝居の月組と言われるだけあってみんな芝居が上手いと思いました。 
極上のオーケストラと極上の月城かなとさんで拝見するグレートギャッツビー。 
遠くからでしたが楽しめました。

 

~~

 

終演後は火鍋。